ささやかな抵抗
「炎の矢」がペンのいた場所をめがけて
次々に襲いかかる。
ペンはその場から逃れようとしているようだが
慌てたのか、空中でもがいているばかりだ。
矢は、そんな彼を貫き、激しくも燃え上がった。
焼け焦げたペンだった物は、地面に落下する。
その様子を見た三人は何故か浮かない顔をしている。
「ちょっと、雑すぎるんじゃないですか?」
そのリジュアルの言葉にディアスも
「もう少し何とかならなかったのか?」
と、共感の反応を示した。
その言葉に、倒れていたアンティーが、むくり
と起き上がる。
ただ、それはアンティーではなく、ペンだった。
彼はティージングを倒した影を使って、彼女の死体と
入れ替わっていた。
残念なことに、隻腕のペンにとってその作業は思ったより大変で
地上から全て見えてしまっていた。
こんな事なら、下手な小細工をせずにアンティーを
跳ねのけて地上に降り立った方が良かった。
恥ずかしさで顔を赤くしながら、ペンが兄妹との距離をとった。
「そんな小細工をしなければならない程
切羽詰まっているのね」
そんな彼に対して、ティージングがさらに心をえぐる。
そしてさらに彼を傷つけたのは、ティージングの言葉を聞いた
ディアスが、本当にそうなのか?
という驚きの表情でペンを見た事だった。
もしかして、これは三対一の戦いなのか?
そんなことを考えつつ、ペンが新たな呪文を唱える。
その様子を見て、兄妹はほんの少し
警戒を強めるのだった。




