追い風
ト-レス大陸で十二人の仲間を得たインシディ。
彼はこの世界の危機を救うべく、動き出す。
自分以外の仲間に対して、迅速にナザードへ向かい
この世を混乱に陥れようとする存在の抹殺を命じる。
支持を受けた彼らは、言われるまでもなく
もともとその予定だったために、反対する者はいない
全てはインシディの思惑通りに進んでいく。
そして、インシディは?
というと、しばらくトーレスに残って、今回の戦いの今後の状態を
見極めるために、残念ながら遅れて参加することになっていた。
そこでインシディが最も恐れたのは
統率者である自分の不在によって、戦況が不利になるのではないか?
ということだった。
そのために彼は、ナザード大陸の主要国家に対し
真正勇者協会としてだけではなく、この世界の危機を救う救世主
インシディとして、この戦いに関しては、全ての勇者の指揮権を自分に委ねるよう
使者を送る。
通常であれば、とうてい相手にされないような話だ。
ところが、今回に限っては、カルウ王国の魔王城に
ただならぬ異変が起きているのを、ナザード大陸の人間が
知っていた。
さらに、幸運だったのか、もしくは不運だったのか
この現状に対して、ナザードの国々は、残念ながら対抗できる手段
という物を持ち合わせておらず、各国はインシディに対して
彼の案を受け入れる。
という結論を出したのだった。




