理不尽な敵
ディアスとの戦いに名乗りを上げた長女ティージング。
彼女はディアスに倒されたパイレティックの力を吸収し
残った三人の中で最も強い力を持っている。
その力に絶対的な自信を持った彼女が
他の兄妹に意見を抑え、ディアスと対峙する。
対するディアスは、ティージングの力に圧倒されたかのように
徐々に後ずさりをしていた。
そんな無様な勇者の姿を見た兄妹たちは、長女が
ディアスを倒すだろう。
そう思っていた。
ところが、予想に反して次に倒れたのは次女のアンティーだ。
彼女の影の中から現れた剣は、その体を串刺しにする。
上空を見ると、いつの間にかペンが対空し
彼の影とアンティーの影が、丁度重なっている状態だった。
ディアスが注意を引いている間に飛翔し、魔法を使っていたようだ。
そして絶命したアンティーに与えられていた力が
彼女の肉体を離れ、長男バーンズへと移っていく。
これで人数的には対等になったとはいえ、この兄妹の力の強大さに
苦戦を強いられるだろう。
ディアスとペンは、互いに言葉を交わすことは無かったが
敵を倒せばそれだけ残った敵の力が強化される。
この力に対抗する事ができるのか?
そんな不安を、二人の共通の認識として持っているようだった。
ただ、わかっているのは、この二人を倒さなければならない。
ということだけ。
そんな二人の勇者が同時に同じ呪文を唱え始める。
それに対して、兄妹はも呪文を唱え始めるが
こちらは異なった呪文だ。
そして、四人の詠唱は終った。




