歪んだ正義
アブソルートがベーゲルと共闘する。
それは、彼にとって目的に対する最善の手段だ。
そう思っていた。
アブソルートが魔王女の接吻を受けた時
彼はこの世界に関する知識の断片を得た。
そのせいで、彼のこの世界に対する使命感が強まったのかもしれない。
ただ、勇者としてこの世界を救いたい。
そして、その為に障害となる者は取り除く。
その障害とは、魔王女フィリンであり
彼女の存在を排除することで、その先にある審判の時を
迎えることができる。
そう、考えていた。
しかし、クロツ大陸に現れたその圧倒的な存在に対して
考えを改めなければならない時がやって来た。
それは、力を持つ者であれば、エンビー家四兄妹の前に現れた男の存在が遠く離れた
他の大陸の者たちに認識できるほど強大な存在で
そのち力には個々の能力では及ばないという事がわかっていた。
そこでアブソルートの出した決断は
勇者たちが行っている会談に参加し
魔王女とエンビーの意見を聞く。
という事だ。
その決断は、恐らく魔王女とエンビーの他にも
シーミングやベーゲルでさえ予測していただろ、と思われた。
こうしてアブソルートたちは魔王女たちの待つギャストリック荒野
へと向かって行くのだった。




