魔女から女帝になりました。
思い付いたネタです。なんか見たことある設定……と思われても無視してくださいね☆
ここは、地球によく似ているが、全く違う世界。
天界、魔界、地上と界が三つあり、それぞれの世界ではそれぞれ生きている生物が全く違う。
三つの界は三界と呼ばれその中の一つ、地上の界。
その世界の中で生まれた人間は、何も持たない場合と、それぞれ二つの魔力、どれかに分かれる。
光と闇。
この二つの魔力は相容れないものであり、力も拮抗する。
ただ、魔力は持っていてもその場に顕すことが出来ない。
なので、光の魔力を持つ者は、魔術という人間が創ったものを使って天使を召喚して力を振るい、闇の魔力を持つ者は、同じく魔術を使って悪魔を召喚して力を振るう。
三界の中で一番力が弱い人間が絞った知恵だ。
天使は光の魔力を人間から貰うことで強くなり、同じように悪魔は闇の魔力を人間から貰うことで強くなることで、天使と悪魔は人間と手を組んで利に叶う関係を結んでいた。
ただし、魔術は契約を結ぶことによって人間の魂は天界か魔界に誘われ、そこで生きている生物に吸収される運命にある。
天使と悪魔は年を取ることで死ぬことはないからだ。
そこで人間は年を取ることが無くなる魔術を使って老衰で亡くなることを防いだ。
この魔術で、人間が生きているうちでは、契約した天使と悪魔は人間に従わざるを得なくなる。
ただこの契約は魔力が多い者ではないと一瞬にして天使、悪魔に取り込まれる。
古代からこの三界は争い合い、
そんな中、光の魔術では特別な力を持った男児、闇の魔術では特別な力を持った女児が生まれた。
光の魔術に囲まれた男児は闇の魔術を悪だと信じ込まされながら育てられ、闇の魔術に囲まれた女児は力が強大過ぎるということで、幽閉された。
時は流れ、やがて男はその力を支配し、黒魔術を屠ろうと動いた。
遂に黒魔術を扱う者が全て消え去ったかと思われたが、地下にまだ一人生きていることが確認された。
そこへ向かうと、灯りも点かず真っ暗で外部から閉じられた部屋には一人の女がいた。
ただ、その首と手足には痛々しく大きな鎖が繋げられていた。
だが男は、繋がれた女の宝玉のような緋い瞳に眼を奪われていた。
女もまた、開かれた扉から現れた男の――光りある蒼の瞳に目を奪われた。
そして男と女は、許されざる恋をした――。
あれから千年。
「ギェエエエエエ」
「グギャァアアアア」
「さあて、次は何奴が相手だ?」
空は赤く、地面は浮いている世界――魔界。
魔界のある地で、髪は艶やかな黒に羊のようにグルリと曲がった角、色香が漂い、柔らかな顔をした中で、瞳は紅蓮のように燃え盛り、美麗に口角を上げた美女が、喚き叫ぶ魔獣を踏み躙っていた。
今日も魔界は平和です。
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