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昭和の香り

鉄道官舎

作者: asami

 お隣さんというには離れていたが、畑を挟んだ先に鉄道官舎があった。レンガ造りの長屋で三棟並んでいた。

 風呂は共同で離れにあり、四角くて何の変哲もないタイル張りの風呂であったが家族一度に四、五人は入れる広さがあった。

 その官舎には、数少ない同級生が住んでおり、よく一緒に風呂に入った覚えがある。

 自宅は薪で沸かす足を曲げて入る風呂であり、銭湯や温泉を知らない私には極上のお風呂だった。

 鉄道官舎までの道は、畑の中の細い道だった。勿論、砂利もしかれていないような、草と土の道。

 冬には道がなくなったので、畑の真ん中を斜めに横切っていった。

 そんな道をはだしで歩いていた記憶がある。

 お昼時、はだしで鉄道官舎まで行き、子供のいない家に上がり込んで、図々しくもラーメンをご馳走になったことがあった。

 母は、靴があるのに私がいないのでどうしたものかと探していたようだった。

 懐かしい鉄道官舎は取り壊され、今はもうない。

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