ゼロイチ13
ソート・ニーリアス
(もう!何なのよ!あの2人!何で急に妖力が急上昇して扉が開けるのよ!あーもう想定外!イライラする…)
朝陽 正人
「やぁ!ニーリアス!どうかな?あの2人は?」
ソート・ニーリアス
(あー!イライラする。まぁ、私だって、出来ないわけじゃないけど。やられると迷惑ね。妖力のコントロールを身につける為の訓練なのに。全く。)
「はぁー…」
朝陽「え!?…溜め息で返事されて無視された…。」
ソート・ニーリアス
「え!長官。いらしてたんですね。気付きませんでした。」
朝陽「い、いや。大丈夫だよ。邪魔したね。」
朝陽はいそいそとその場から逃げるように立ち去った。
ソート・ニーリアス
(なんだったんだろう?…まぁ。いいか。とにかく、あの2人には特別にもう一度妖力のコントロールを身につけてもらう為に、それようの訓練を受けてもらうことにしたし。今度こそ訓練が上手く行きますように…)
ソート・ニーリアスは手を頭の前で組んで何かに拝んだ。
ヒノミ「もう…限界が。近い。」
フタコ「あと少しだから…頑張ろう。」
ヒノミとフタコは綿棒を前に座禅をしていた。
綿棒は妖力に敏感に反応する特殊な綿棒で、少しの濃淡にも反応し、フラフラとバランスを崩し、倒れそうになる。
2回目の訓練はこの綿棒を1時間倒さないこと。
フタコはしっかりと立っているが、ヒノミはフラフラと危ない。
だが、あと10分で一時間だ。
がちゃ…
ニーリアスが扉を開けて訓練室に入ってきた。
ニーリアス
(へぇー。意外と繊細なコントロールも得意なんだ。まぁ、3回目の挑戦だし、3度目の正直といった所か。)
「さぁ!あと10分だよ!終われば合格で、別の訓練に移れる頑張りなよ!」
2人は依然として微動だにせず、座禅を組んでいる。
……10分後……
ソート・ニーリアス
「はい!終了!お疲れ様!」
「「はぁ!」」
2人は一気に力が抜けて、大の字に寝転んだ。
運動はしていないのに、汗だくだ。
ソート・ニーリアス
「2人とも、自分の纏っている妖力を見てみな!前より、洗練されているだろ?」
ヒノミ
「あ、本当だ。前はグワングワンしてたけど、今はスッとしてる。」
フタコ「前より一部に集中できる妖力の量が増えてる。凄い!たった3時間でこんなに成長できなんて。思わなかった。」
ソート・ニーリアス
「はい!それでは、次の訓練に移動します。次の訓練は少し荒療治になるから。覚悟してね。」
ヒノミ、フタコ
「「えっ?」」