ちんけななめくじ
20xx年
特例有害人種 通称ドキュンが東京都新宿に爆誕
2000人を殺戮し、地面に埋めた
以後ドキュンは急増。法の改正に国がもたつく間、力ある人々がドキュン狩りを慣行。
たちまち市民権を得たドキュンハンターは、公的職務に定められる。
「あーあ ぶっ殺してえなあ」
彼の名前は前原、プロのドキュンハンターだ。 今日も今日とてドキュン狩り
「先輩、カゲキですねえ」
彼はポチ、前原の後輩だ。
「いやー最近はドキュンどもが少なくてさ、腕がなまるのよ」
「先輩は働きすぎなんですよ、パトロール終わったら、アイス食いに行きましょう
キャラメルプリズン」
「あのクソあめーのか いいね」
「ぶるああああああ嗚呼ああ」
突然の奇声 二人は戦闘態勢をとる
「なんだこの鳴き声?」
「ドキュンのおでましっすね やだやだ」
「よし、先にヤッた方にオゴリな よーいどん」
「あっきたねえ」
前原が空を蹴る。途端に爆発的な突風が吹く 前原は風に乗り、加速していく。
「お先」
「ぶるああああああ嗚呼?」
空に躍り出た前原はドキュンを目視で確認。
巨大なナメクジを思わせる容姿、目玉が緑色の粘液でてらてらと光っている。
「醜悪」
前原は空中で姿勢を立て直すと、脚を天に掲げた。 かかと落としーー
重力に従って落下
前原のすさまじい体幹により、姿勢はぶれない。
ナメクジの化け物の眉間に、踵を突き刺した。
「うっぎゃらああああ」
断末魔の悲鳴 吹き出す粘液 地獄絵図であるが、前原たちにとっては日常だ。
「先輩早いっすよ」
ポチが遅れて現着、といっても前原が速すぎるのだが。
「まあね、事後処理任せてアイス屋いこう」
前原はケータイを素早く操作しながら言う。
「クリーナーの屑どもですね。」
「うん」
クリーナーとは、事後処理専門の部隊だ。基本的に、前原たちのような能力を持たない。
故に嫌われている。
前原がクリーナーへの要請を終えた二秒後
「おいおい きたねえなあ」
一人のハゲがこちらに近づいてきた。