2.出会い
誤字脱字多いかもです
目を覚ますと、ベットに横たわっていた。
「起きられましたか、勇者様」
ベッドの脇には巫女が座っている。
「…ここはどこですか?」
「城内の医務室ですよ、魔王の襲撃からまだ1時間程しか経っていません」
ガチャっと医務室の扉が開き1人の女性が入ってきた。
「勇者様、王がお呼びです」
慎ましい女性だった、この城のメイドだろうか。
「では行きましょうか、勇者様」
わたしはベットから起き上がり巫女さんに王様の所まで案内してもらった。
それにしても巫女は、綺麗だ。本当に。
王の居る部屋、【玉座の間】というらしいに着くと、既に生き残った2人の勇者が待っていた。
「お身体は大丈夫ですか勇者様?」
「えぇ、ありがとうございました」
「それでは本題にはいりましょう。…魔王の襲撃により我々は2人もの勇者様を失いました。…しかし、我々に立ち止まっている時間も猶予もないのです。勇者様、どうか魔王討伐に協力してはくれませんか?」
王は拳を強く握り締め叫ぶ。
(もちろんだ、魔王は殺さなくてはいけないのだから。こちらから協力を頼みたいくらいだ)
わたしは即座に頷く。
「ありがとうございます、勇者様が3人、この戦い必ず勝てます!」
どうやら他の2人も同意したらしい。
だが、二人の勇者が簡単に殺されたことを思うとわたしは楽観的に考えることはできなかった。
そしてわたし達勇者に白紙の紙が配られた。
「皆様、その紙に武器や防具など支給して欲しいものを書いてください、この国最高の品を用意しましょう」
紙に欲しい物を書き紙を配ってくれたメイドに渡すと直ぐに装備が支給された。
予め城には色々なものが用意してあったらしい。
わたしは剣を貰うことにした、扱うだけなら直ぐに出来そうだったからだ。
生き残った2人の勇者の1人、緑の髪の毛を2つの三つ編みで纏めた眼鏡の少女。
年齢はわたしとあまり変わらないように見える。
彼女はどうやら弓を貰ったらしい。
もう1人の勇者は黒髪で小柄な男の子、男性と呼ぶにはあまりにも幼い。
その子はガントレットと何故か黒いマフラーを貰っていた。
わたしを含め防具は皆軽いものを頼んでいた、重装備では目で捉えられないほどの魔王の速度についていけないと判断したからだろう。
武器、防具を受け取ってわたしは用意されているという自室に一度向かう事にした。
「へぇー綺麗な部屋ー」
「えぇ、この世界を救ってくださる勇者様にふさわしい部屋を用意させました」
と、ここまで案内してくれた巫女さんが解説してくれる。
巫女さんが扉を閉め。
「ほんとにいい部屋ですねー」
むにゅうっと背中に柔らかい感触を感じる。
わたしに巫女さんが背中から抱きついていたのだ。
その暖かいものはわたしにとって、とても懐かしいもののように感じた。
だが同時に戸惑いも隠せずにわたしは言う。
「え、ど、どうしたんですか!?」
「私、あなたには期待、してるんです。本当に楽しくなりそう。ふふ」
巫女が耳元で囁く。
それは、とても甘美な声でわたしの思考を鈍らせる。
「なんの、こと、ですか?」
(や、柔らかい、だめっ、なにも考えられなく…)
「私気づいてましたよ、あなたが私を見るときの視線…」
そこにさらに背中から伝わってくる柔らかい感触が理性を奪っていくようだった。
(まずい、このままだと。……奪われる!)
ガチャっと扉が開いた。
扉の奥には一人の少女が立っているのが見えた、勇者の少女だ。
こちらの様子を見て怯えているのか小刻みに震えていた。
彼女が震えながら一礼して扉を閉めようとしたので、
「ど、ど、どうしたの!!!はいりなよぉぉぉぉ!あっごめんなさい巫女さん勇者同士積もる話があるからぁぁぁ!!」
巫女の抱擁を振りほどいて少女のもとに駆け寄り部屋に引きずり込んだのと同時に巫女を部屋から追い出した。
意外にも巫女は物分かりよく出て行ってくれた。
(あぶなかった、巫女さんの気が一瞬少女にそれたおかげで胸が背中から離れてたすかったー。あれは、人ダメにする胸と呼ぼう)
「いやぁ本当に助かったよ、ありがとうね」
「い、いぇ」
少女は小さくうなずいた。そのしぐさが見た目よりも幼く見えてなんとも愛らしい。
(か、かわいい生き物だな)
「お、おほんっ、それで話って」
そう、彼女がわたしの部屋に来た理由。
大切な話があるとのことなのだが、いったい何のことだろうか。
そもそも彼女と話すのはこれが初めてのはずだ。
「た、単刀直入、に、お聞きしたいのですが。召喚される、前の記憶、ってありますか?」
「え、記憶…」
言われて記憶を探る、だが召喚される前にはたどり着けない。
「記憶…ないみたい」
何度過去のことを思い返してもやはり召喚後の記憶しかない。
「よ、よ、よかったああああああ」
少女はびえーーんと泣き出してしまった。
「どうしたの?」
うわあああんと少女が抱き着いてきた
「私だけ、おかしい、、の、かなって、ずっと不安で」
さらに力をいれて抱きつかれた。
「うんうん、不安だったね。わたしにあまえていいからね」
わたしは自分と同じ年ごろであろう女性に母性を刺激されめいいっぱいに甘やかす。
「はいぃぃぃぃぃぃ」
わたしは少女の頭を優しくなでるのだった。
(それにしてもよく同性に抱き着かれる日だな)
「大丈夫?」
しばらく少女は泣いて落ち着いたらしい。
「はぃ、あ、ありがとう、ござい、ました。お姉さん、は、、記憶がなくて、不安、、じゃないん、です、か?」
「まぁ大丈夫かな、魔王倒さないといけないしそれどころじゃないって感じかな」
(同い年くらいの子にお姉さん呼びはちょっとむずがゆいなー)
わたしは内心そんなことを思うが深くは考えないようにする。
「そう、ですね、早く魔王、は、殺さないと、ですね」
「わたしは、これから王様が言ってた通り草原にいくけどあなたはどうする?」
「わ、私も、草原には行きます、でも…」
もじもじと身体を揺らす少女。
なにか恥ずかしいことなのだろうか。
「どうしたの?」
「もう一人、の、勇者さん、にも記憶、のこと、聞きに行って、みません、かっ?」
どうやら男の部屋に行きたいというのが恥ずかしっかったらしい」
(…かわいいな)
というわけで三人目の勇者の男の子の部屋に来た、のだが。
そこには黒いマフラーで口元を隠しガントレットを装備して仁王立ちの男の子がいた。
「あ、あの人、どうして、一人、で、仁王立ち、してるん、ですか」
「男の子ってミステリアスだね」
あまり深く考えないようにしたほうがよさそうだ。
まぁ部屋の外で見てても仕方ないのでとりあえず話しかけてみる。
「起きてる?」
結論から言うと彼は一切喋らなかった。
が、一応コミュニケーションはとれた。
「君は召喚される前の記憶ってある?」
男の子は頷いた。
「どうして喋らないの?」
「・・・・・」
(おぅ、なんだこの子)
「これから草原に行ってみようと思うけど来る?」
頷いた。
「…じゃあ行こうか」
というわけでわたし達3人は初めての狩りに向かうのだった。
四方の閉ざされた薄暗い部屋の中で二人の男が話している。
「勇者は今頃草原で魔物と戦っている頃か」
「先ほど市街地を抜け草原に着いたと報告がありました」
「そうか…彼らには本当に申し訳ないことをした」
「いえ!王に落ち度はありませんでした!私がご期待に応えられなかったのが…」
「よさないか、貴殿がこの国最高の科学者だということはみな知っている。プランBは凍結したがこれからはプランSに参加してもらう」
「はっ!次こそはご期待に必ず応えて見せます!」
ひれ伏し男が言う。
「うむ、期待しているぞ」
部屋の扉が開き人口の光が入ってくる。
薄暗い部屋、否、エレベーターを降り、その広大な都市を見る。
「地上と地下の差には本当に慣れないな」
「王はかなりの頻度で行き来していますからね」
「あぁ、そうだな。…それでは行こうか世界を救うために」
地上、地下にそれぞれの顔を持つ国、世界唯一の【魔法化学共存国家ウルカトル】
この世界で唯一科学の発展した国だ。
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