3年後…
「彩織ちゃん、行くよ。」
『ちょっと、待ってよー。』
僕の姿を見て、焦りながら彩織ちゃんは走ってきた。
『彩織さん、コンクールおめでとう!!』
『おめでとう!!』
BloodとBlackは、笑顔で祝福している。
今日は、彩織ちゃんのピアノコンクールの日。
あれから3年が経っても、僕達はずっと一緒だった。
『2人共、ありがとう!!』
そう言って笑った彩織ちゃんの口元には、小さな2本の牙がある。
「彩織ちゃん、牙が…。」
小さい声で、僕はそう言った。
誰か他の人に見られたら、大変だからね…。
『結月くん!!』
いきなり名前を呼ばれて、彩織ちゃんに抱きしめられた。
「なっ…。」
『2人は、ラブラブだなぁ。』
Blackが羨ましそうに、僕達を見ている。
「さ…おり…ちゃん…。」
首がチクッと痛んだ。
多分、彼女は…僕の血を…。
『ごめんね。我慢出来なかったの。』
てへっと言う感じで、僕に笑ってきた。
「…分かったよ。僕も、飲ませてもらうよ。」
そう言って、彩織ちゃんが返事をしない内に唇にキスをした。
『結月も、大胆になったなぁ…。』
『うんうん…。エロさがプラスされてる。』
Blood達が、僕の事を言っているけど、気にしないふりをした。
唇を離すと、彩織ちゃんは『好き…。』と言ってきた。
「俺も、好きだよ。」
また生まれ変わっても、ずっと一緒にいられると良いな…と思いながら、またキスをした。




