初めての場所
Bloodの家までは遠いみたいらしく、バスで行く事になった。
「Blackって、バス代あるの?」
うさぎがお金を持っているのか…と思い、聞いてみた。
『うん。Bloodが持たせてくれてるんだ。』
「そうなんだ。」
今は、バス停でバスを待っている所。
『あっ、来たよ。』
「よし、乗ろう。」
2人でバスに乗り、座席に座った。
久し振りにバスなんて乗るなぁ…なんて思いながら、外の景色を見る。
『結月、気分は?』
「大丈夫だよ。心配してくれて、ありがとう。」
僕の発作が来ないか心配してくれているBlackには、本当に有り難いと思う。
『良かった。あっ、もう少しで着くよ。』
「分かった。」
降りる事を知らせるボタンを押すと、ピンポン…と鳴った。
停車して、お金を払ってバスから降りた。
「ここ、初めて来た…。」
僕が降りた場所は、今まで見た事がない建物ばかり。
『うん。Bloodは、他のヴァンパイアに見つからないように…工場地帯の中に家を借りているんだよ。ここは、夜になるとすっごく綺麗な場所でもあるんだけど。』
「そうなんだ…。」
Blackと一緒に、Bloodの家まで歩く事にしたのだった。




