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感謝の気持ち
想いを伝え合った後、僕達はずっと一緒にいる…という約束をした。
この約束は、絶対に守らないといけない。
あれから、彩織ちゃんは、これからピアノの先生が家に来るらしく、慌てて帰って行った。
“忘れてた!!”とすごく慌てていた姿までも、可愛いと思う僕は、彩織ちゃんとじゃなきゃ…駄目なんだ…と改めて思った。
だけど、ヴァンパイアの成長は止まってくれないだろう…。
『結月!!』
公園の入口で、手を振りながら僕を呼ぶBlack。
「Black、ありがとう!!」
大きな声で、Blackへお礼を言うと、照れたように笑っていた。
『あの子と上手く行って良かったね。』
「まあ…。」
まさか、キスをしたとは…恥ずかしくてとても言えないので、黙っておく。
『Bloodの所に、行かない?』
「うん。昨日、迷惑かけたし謝らないと…。」
『Bloodは、怒ってないよ。結月の事、心配してるんだよ。』
「うん…。」
僕達は、2人で公園を出たのだった。
『…。』
その時、息を潜めて僕達を見ていた人がいたなんて…知らなかった…。




