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想いを…
しばらく彩織ちゃんとキスをしていた僕は、苺の香りがしている事に気付いた。
「甘い…。」
実は、甘い物が少し苦手な僕。
『あっ、ごめんね。さっき、苺のリップクリームを塗ったんだった…。』
「大丈夫だよ。彩織ちゃん、ごちそうさま。」
冗談でそう言ったら、顔を赤くしていた。
『もう、結月くんたら…。』
そう言って、僕に抱きついてきた。
今度は、僕の体温が上昇したのだった。
「さ…彩織ちゃん…?」
『もう、結月くんから離れない…。ずっと、一緒にいるの。』
「このままだったら、動けないよ…。」
『良いの…。』
そんな彩織ちゃんを見ていたら、思わず呟いていた。
「好きだよ…。」
『私も…好き。』
僕達は、この日…想いを確かめ合った。




