僕の家②
真っ暗な部屋へ入った途端、びっくりした。
「…!?」
赤い光が、部屋の中心にあったんだ…。
『結月、俺だ…。』
「Blood…?」
電気をつけながら、僕へ話しかけてきた人へ聞いた。
『Blood、家にいなかった…?』
Blackは、不思議そうに聞いた。
『家にいたよ。Blackが帰ってくるのが遅いから、心配だったんだ…。』と僕達を見てきた。
『…結月、まさか…』
僕の服の返り血を見たBloodは、不安そうに聞いてきた。
「…うん…。血を飲んじゃった…。」
『何故、飲んだ…?血を飲んだら、成長が早まるのを知っていただろう…!!』
『Blood、結月は…相手のヴァンパイアに殺されそうだったんだって…。相手の腕を刺した後の血を見て…おかしくなっちゃったんだよ…。それに、今日は…Red Moonだったし…。』
Blackが、慌ててBloodへ説明してくれた。
ごめんね…。
本当は、僕が説明しないといけないのに…。
『そうだったのか…。そのヴァンパイアは、お前の腕を噛んだ奴なのか…?』
「うん…。僕を殺さないと、彩織ちゃんを殺せないって言ってた…。」
『結月は、悪くないでしょ…?血を飲みたくなったら、僕の血を飲ませてあげたら…駄目…?』
真っ黒なうさぎは、人を守る為なら…自分を犠牲にしてしまう…立派なヒーローだと思った。
『…いざとなったら、俺の血を飲ませる…。Blackは、無理するな…。』
「Blood、僕が悪いんだ…。」
『俺こそ、ごめん…。話も聞かないで、怒鳴ったりして…。結月、疲れただろ…?シャワーでも浴びて、休んだらどうだ…?』
「…うん。そうするよ…。」
確かに、僕は疲れている。
さっき、ヴァンパイアと争ったからなんだろうけど…。
『俺は、帰るな…。Black、結月をよろしく。』
『うん!!』
「Blood、またね…。」
『ああ…。』
Bloodは、そう言って帰って行った。
その後僕は、シャワーを浴びてベッドへ行き、深い闇の中へ落ちた。
もちろん、Blackも一緒に…。




