クラスメートとキミ
教室に戻ると、皆が心配していた。
『柊、大丈夫か…?』
『柊くん、無理しないでね…。』
『さっきの講義のノートだ。』
この学部は、皆良い人だな…と思いながら、お礼を言った。
「皆、ありがとう…。」
皆で話していたら、ドアの入口を勢い良く開けた人がいた。
『結月くん!!』
「さ…彩織ちゃん。どうしたの?」
『結月くんが、具合が悪かったって聞いたの。心配で…来ちゃった。』
「大丈夫だよ。心配かけて、ごめん…。」
『それは、誰から聞いたんですか?』
『あっ、アダムさん。身長が高くて、髪は黒くて、目は赤かった可愛い男の子でした。』
『Blackの奴…。』
Bloodは、下を向いて考え込んでいるみたいだ。
「彩織ちゃん、講義は…?」
『あっ、行かなくちゃ!!またね!!』と走り去って行った。
彩織ちゃんは、風のようだな…と思っていたら、クラスメートが噂をしていた。
『柊の彼女、可愛いよな…。今日は、ポニーテールで、黒のワンピースなんて…。』
『それに、今流行りの白襟だよ。似合うよね…。妹みたいで、守りたくなっちゃう…。』
彩織ちゃんは、男女共にモテモテみたいだ。
僕には、勿体ないくらいだな…と思う。
『彩織さん、良い人ですよね…。』とBloodは悲しそうな顔をして、言った。
どうしたのかな…?
「アダムさん…?」
『何でもないですよ。』
この時、何故Bloodがこんな顔をしていたのか…あとから知る事になるのだった。




