表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/60

Blackの話④

その後、休憩をした僕達は話を再開した。


『それで、さっきの続きなんだけど…。』


「Bloodとの出会いだよね。」


『うん。Bloodに出会ったのは、復讐をしようとしていた時なんだ…。』


「じゃあ、ヴァンパイアはいたの…?」


Blackは、そのヴァンパイア達を見つけた時…どう思ったのだろう…。


『うん。僕は、あれから修行していたから…覚悟は出来ていたんだ。』


「修行って…?」


『人間になれるようにしたり、相手を殺せるように練習したんだ…。』


その頃のBlackの想いは、憎しみだけになっていたんだ…と思うと、胸が痛んだ。


「辛かったね…。」と小さなBlackを抱き締めてあげたら、『結月…。』と言っていた。


『そのヴァンパイア達は、別の街にいて…普通通り暮らしていた。僕は、飛びかかって噛みつこうとしていたのに…Bloodが僕を抱えたんだ…。』


「Bloodは、何て言ったの…?」


『何があったのかは、知らないが…憎しみは悲しいものだ…って言ったんだ。』


Bloodは、Blackの想いを察知したんだろう…。

Blackが復讐しても、悲しさが残ると言いたかったのかな…。


「そっかぁ…。僕も、噛んだヴァンパイアを恨んでいたからなぁ…。」


『復讐をしたら、自分も同じになるから駄目…とも言っていたよ。』


「僕も、復讐はしないようにする…。」


『それから、僕達はずっと一緒なんだ。これで、僕の過去は終わり…。』


「Black、ありがとう。悲しい事を思い出させて、ごめんね…。」


『大丈夫だよ。あと、Bloodは人間だったんだよ。』


「えっ…!?」


人間っぽいとは思っていたけど、まさか本当に人間だったなんて…。


『えっ、知らなかったんだ…。Bloodも大切な人を守ろうとして、ヴァンパイアに噛まれたんだって…。』


「そうだったんだ…。」


さっき、Blackが言っていたBloodの言葉は自分に言っていたのかな…と思った。


『そろそろ、Bloodが戻ってくるかも…。お話は、終わり。』


「う…うん。」


僕は、戸惑ったまま返事をするだけで…精一杯だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ