19/60
Blackの話①
しばらくボーっとしていると、『僕とお話でもしよっか。』とBlack。
「うん…。」
『何をお話する?僕が黒い訳、聞きたい?』
さっきから、心を読まれてばかりだなぁ…。
「Blackって、人の心読めるんだね。」
『うん。初対面の人に、どう思われているのか…心配なんだ…。』
そうだったんだ…。
僕が、怖がると思ったのかな…?
「僕は、大丈夫だよ。」と言ってあげたら、安心したような顔をしていた。
『結月は、良い人だと思う。キミになら、僕のお話をしてあげるよ。』
僕は、全然良い人なんかじゃ…ない。大切な人を傷付けたいと思ってしまう…最低な人だ。
「良い人じゃないよ…。」
『まあ、その話は置いといて。僕が、こうなったお話を始めるね!!』
「うん…。」
Blackは、遠い目をしながら過去を思い出すように…話し始めたのだった。




