誤解、そして戦闘
3話目投稿 今日はここで打ち止めですね
結構ブクマ増えててうれしいですありがとうございます
楽しんでもらえたら幸いです
現れたのは恐らくアルメリアの護衛だった人物だろう。
とりあえず何か誤解をしているようなので、その誤解を解こうと話しかける。
「まてまて、俺はそのお嬢様を助けたんだぞ、その殺気を収めろ」
と、助けたことは事実なのでそのことも交えて相手側に伝えるも、
「黙れ!そんな怪しいなりでお嬢様を助けたなどと見え透いた嘘をつくな!」
「お嬢様、今すぐお助けしますのでしばしお待ちを!」
これはあれだ、人の話聞かないやつだ・・・確かに今の俺は血まみれっぽい服装で怪しいかもしれないが・・・ならばお嬢様であるアルメリアであれば交渉もとい落ち着かせることができるのではないかと思い、声をかけ説得できないかと頼んでみると、護衛二人のほうを向きはするものの・・・
「アレク、ロザリー・・・」
とちょっとアンニュイというかテンション低いというかなんだかパッと見無理やりいうことを聞かせているように見えるのでアルメリアのほうを見ると何というかアルメリアも説得できる自信はないのか、眉尻が下がり不安そうな顔をしている・・・案の定、護衛二人もアルメリアを見て確信したかのように、
「やはり!お嬢様が美しいからと無理やり!」と男のほう、アレク?が
「お嬢様をを力ずくなんて・・・この変態!!」と女のほう、ロザリー?。
何やら勝手に勘違いしているようだが・・・確かに改めてよく見るとアルメリアはきれいな少女だ・・・大体16か17といったところか?ゆるく波打つ蜂蜜色の金髪、目鼻立ちも整い、鮮やかなサファイアのような青い瞳、そして年齢相応に体もなかなかに育っているといえるだろう・・・男としてはお近づきになりたい少女だ。
じろじろと見てしまっていたのだろう、アルメリアがその視線に対し、
「・・なんですか・・・コウさん?」
戸惑ったように、しかし何やらちょっとうれしそうに頬を赤らめもじもじしているのはなぜだろう・・・
「貴様ぁ!お嬢様を卑猥な目で見るな!!」
「なんてけがらわしい目をした男なの!!」
何やらさらに油に火を注いでしまったようだ・・・
「今すぐお助けします!行くぞロザリンド!!」
「ええアレックス、今すぐあの変態を断罪しましょう!!」
これこのまま戦闘の流れか?まだこっちに来てから体の調整うまくいかないから手加減が難しいんだがな・・・しかし、こちらの意思を無視した二人の言動にあきれつつも身体は戦闘準備に入る。
「いくぞ!この卑劣漢め!」
「覚悟しなさい!変態!!」
真正面から二人ともかかってくるのを見て、先ほどの賊と似たような行動かと思ったが、さすがに護衛とするだけあるのか攻撃は先程の賊などよりも鋭く、早い・・・またアレックスが剣を振り下ろせばロザリンドは時間差で剣を突いてくるなどの連携が見られた。
俺はこちらの世界での初めての戦闘といえるだろうこの事態を不謹慎ながら楽しんでいた。
ちなみに賊たちとは戦闘と思っていない。
何度も剣を振り、突き、払い、こちらを仕留めようとする攻撃に対し、俺は足さばき、体さばきで避け、避けられそうにないものは手を使って払うなどして攻撃を無力化していく。
「くそ、なぜ当たらない!!」
「変態のくせに・・・!!」
そして続けていくうちに自分の力の調整の仕方が分かってくる。
最初は避けるといっても大き目に避け、安全な位置を確保していたが、次第に避ける動作も最小限となり、次第に相手との距離も近づいてくる。
その動きに体が元の世界と同じように、いや、それ以上に精密に動くことにいつしか俺は笑っていたようだ。
そのことに対しアレックス、ロザリンドコンビは
「「なにがおかしい!!」」
と見事に声を合わせてくれ、さらに笑いを誘った。
そしてそろそろ頃合いかとこの事態を終息させることにする。
まずは剣を振り下ろしてくるアレックスに対し半身で剣を避け、すれ違いざまにあごに向けて掌打を打つ。
「がはっ」
その一撃で意識を手放すアレックス。
そして次に突いてくるロザリンドに対し手を剣の面の部分に当てこちらからそらし、そのまま手首をつかみ、ひっぱることで体を崩すロザリンドの足を払い投げる、もちろん頭から落とすようなことはせず、背中から、また衝撃を緩和させるために腕を引き、ダメージを減らす。
とはいえそれはそこそこのダメージとなりロザリンドの動きを制限する。
その隙にロザリンドに対し捕縛術をかける事にした。
腕を後ろに回し、体重で押さえつけるあれだ・・・名前は知らない。
「くっ、私たち二人を相手にしてここまでできるものがいるとは・・・」
なにやら観念した模様・・・「ですがお嬢様だけでも!」と、まだあきらめてなかった・・・
「くっ・・・はっ・・・このっ・・・!!」
俺の下でもぞもぞと無駄な抵抗をする女護衛こと、ロザリンドさん。
「はぁ・・・はぁ・・・くっ・・・」
なんだかちょっとエロイかもしれない・・・俺もまだ若く、それなりの欲はあるし、20を過ぎたくらいで鮮やかな赤い髪、すらっとした体躯となかなかの美人さんであるロザリンドが自分の下でもぞもぞとなにやら艶めいた息を吐かれるとちょっと反応しそうになる。
すると、そこに事態が収拾したのかと岩苔を採取したアルメリアがこちらに近寄ってきた。
「ロザリー、このお方は本当に悪漢たちから私を助けてくれたのですよ、私を思って守ってくれるのはうれしいですが、もっとこちらの話を聞いてください」
などと説教めいた事を言っているが、アルメリアも護衛をまいてここまで一人で来て賊につかまっている。
さらには俺が襲われているのにのんきに岩苔を採取していたようで、なかなか良い性格をしている。
「お嬢様・・・」
ロザリンドはアルメリアの言葉に落ち着きを見せるも、なぜかこちらを「きっ!」といわんばかりの目でにらみつけてくる。
が、アルメリアの無事を確認したのか抵抗がやんだのでこちらも解放する。
「やっと話を聞く気になったか・・めんどくさい護衛だな」
「なにを・・・っ!!」
と俺のこっそりつぶやいた言葉をきっちり拾ったらしくさらに目つきが鋭くなる。
「すみません、コウさん・・・」
「お嬢様!?なぜそんな奴に謝るのです!!」
「ロザリー、さっきの私の言葉を聞いていなかったのですか?コウさんは確かに私を山賊の手から救い出してくれたのです。それなのにあなたたちと戦闘になってしまったのです、謝るのは当然でしょう」
「くっ・・・ですが」
「それとも私の言葉を信じてもらえないのですか・・・?」
こんどはちょっと悲しそうな声で訴えるアルメリアにロザリンドは観念したようで、こちらに対し、
「・・・申し訳ありませんでした」
まだちょっと不満そうではあるがこちらにしっかりと謝罪をしてくれた。
「まぁいいさ、こちらに怪我はないしな、全く持って何の問題もない」
「強いとは思いましたがまさか二人を圧倒するとは思いませんでした・・・この二人はうちの領内の若手の中でも選りすぐりなのですよ?」
なにやら二人を圧倒したことで俺の評価が上がっているらしく、言葉のわりにキラキラとした目でこちらを見ている。
「まぁ、上には上がいるということだな、ところでアルメリア」
「はい?」
「どうやらこちらをそっちのけで素材を採取してくれたようだが・・・?」
「うっ、いえ、これはその・・・怪我しても私が治せばいいかなと・・・」
俺の追及に言葉が詰まり、ごにょごにょと言い訳をしていたが、その中で気になる言葉があった。
「ほう?アルメリアが治すというのはもしかして・・・」
「言ってませんでしたか、私は治癒魔法が使えるのです」
「お嬢様の治癒魔法はすごいのだぞ!我らが領内ではその美しい容姿も相まって聖女様と呼ばれているのだ!」
アルメリアの言葉にも驚いたが横からものすごいドヤ顔で追加情報をよこしたロザリンドにも驚いた。
その言葉にアルメリアは顔を赤くしてうつむいていた。
思っていたような戦闘シーンは書けなかった
むずかしいです!もっと迫力あるシーンが書けるように頑張っていこうと思います
もっと魔法とか技名バンバン出したいですね!今後に期待ということで・‥