囚われた赤い薔薇
「…ん?ここは?」
「ここは死後の世界だ。」
「死後!?俺、死んだのか?」
「はい。兄様に貴方は殺されました。」
「兄様ってことはお前、あの野郎の弟か!?」
「兄様の事を悪く言うと殺しますよ?一応許可は出てるんです、殺しの。」
「いや、俺死んでるんだろ?」
「まぁ死んでますが、正確には死んでませんね。」
「はぁ?何を言ってるんだお前は。」
「現実と死後では別です。死後での死が本当の死です。」
「そして、これを見てください。」
ローブの弟分からモニターを見せられた。
そこには安藤、平田、陸大が映っていた。
「何やってるんだ!?あいつら…」
「あの3人は死後の世界に居ます。」
「は!?あの野郎殺したのか!?」
「違います。貴方を助けに来たらしいです。兄様がそう言っていました。」
「………」
「まぁ間違ってここまで辿り着いても私が殺しますがね。」
「……………チッ」
「ここまでたどり着けないって兄様が言っていたから安心でしょうけど、ま、貴方は一生ここ暮らしですよ。」
「……いや、あいつらならやってくれる。」
「…ほう。それは楽しみだ。」
『何で俺を助けに来た?特別仲が良かったわけでもないのに…それなら、俺も早くここから何とかして脱出しねぇとな…』