赤い薔薇は悪を知って、正義を捨てる
「兄様!1人はゾンビに殺されたんですが、後の2人はもう城まで来てます!」
「わかった。戻ろう。」
「仕方ないアレを使うか…」
『アレ?何だ?』
元々視力には自信があるので遠く離れた物を見るのには慣れていた。
『!?む、無敵コード!?そんな…絶対に勝てないじゃん』
兄が現実世界から死後の世界に来た。
「兄様、アレを使用させて頂きました。」
「アレか。わかった。もう時期来るのか?」
「はい。来ます。あと5分くらいだと思われます…」
『…一体どうしたら無敵コードを消せる?この長い間ここに居てわかった。このモニターあのPCと連携してる。それとログインパスワード「anisama」。後は…削除コードだ…一体なんなんだよ…』
結月、平田side
「ここどこ?」
「迷ったな……広すぎ…ここ。」
「こっちじゃない?」
進んでみると、そこは書斎部屋だった。入って何か無いか探っていると廊下から声が聞こえる。お手伝いさんだ!
ここにはお手伝いさんがいてそれはゾンビと同じ扱いなのだ。
「また来た……鬱陶しいな…」
別に聞かなくてもいいお手伝いさんの会話が偶然耳に入った。
「アルベルト様、今現実世界にいるらしいわよ〜」
「ほんとに〜?」
聞こえたのはそこまでだったのだが十分すぎる情報量だった。
「アルベルト?あの男の名前?」
「そうっぽいな。」
「アルベルト…何かに使えそうな名前ね…」
書斎部屋を出た2人は完全に道に迷い真っ直ぐ歩いていると、長い階段が目の前に現れた。
「まさか…この階段…」
「行こう…最終決戦だ。」
中川side
『パスワードは一体なんなんだ…書斎の画面…あった、何か無いか?ん?この絵……どこかで…!!そうだ!学校の美術室だ。ん?右下に何か……アルベルト?』
試しにモニターのコンピュータ制御ページの削除コードの欄に「aruvel…」アルベルトと打とうとしたが今解除されたら…このコードに対策が出来てしまう。
本番で一発勝負と行こうか……
この物語は終わりに差し掛かる。