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反逆王子  作者: 豆腐。
3/5

王子、登場

―お母様、僕なの?―

微笑んでお母様は言う。

―そうよ、未来の国王様はあなたなのよ―

未来の国王様は僕…。





「ルシア様」

呼ばれて振り向くとリファエルが可愛らしく微笑んで立っていた。

「ごきげんよう」

優雅にお辞儀をする。振る舞いからして王家の人間だと分かる。

「やあ、リファエル。どうしたんだい?」

「今日はお散歩です。そこのお庭のお花が綺麗なので。ルシア様…、王子は?」

「王子は止めてくれよ。一応、次男だからさ」

リファエルは首を傾げた。

「兄がいるんだってよ」

他人事のような言い方だと自分で思う。

「今は…?」

「さあね。生まれて間もない頃、誘拐されたらしいよ。今、捜索中」

「お兄さんのお名前は?」

「ルナ・ザレスタ。正式名は第三五代エストランタ王国国王ルナ・ザレスタ三世」

「よろしければ、お捜しましょうか?一人、思い当たる人物がいるのですが」

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