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昭和の香り

丸井さん

作者: asami

 小学一年生のとき、私は旭川より北に位置する田舎に住んでいた。

 そこには小さい駅であったが、塩狩峠を控えた路線のため、列車は必ずこの駅で停車した。

当時、旭川へ行くには列車を使うしかなかった。

 母が用事で旭川へ行くと言えば、本好きの私は必ず本をねだったものだった。歩いていける近所には、本屋がなかったのだ。

 旭川へ買い物に連れて行ってもらうなんていうことは、一年生の私には、一大イベントだった。

 旭川の街に行くと、昼食はほとんど決まって『丸井さん』の上の階にある食堂で食べた。

 丸井百貨店のことを皆、親しみを込めて、『丸井さん』と、呼んでいた時代。

 弟はざる蕎麦、私はおしんこ巻き。お子様ランチは高嶺の花だった。

 食券を買い、テ―ブルにつく。

 私は子供用椅子に座りたくて、一年生になっても座っていた。

 何を買い物したのかは覚えていないが、この食堂だけは覚えている。

 最上階の食堂からは、大雪山の山々や旭川の街並みが碁盤の目に整然と並んで見える。

今はもう、この食券形式の食堂はもうない。

 懐かしい思い出。

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