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宙石  作者: 水嶋


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9/15

本人確認

これって…ファンタジー?

今まで集めた全部のソライシを皮袋に入れて持って施設に来ていた。


見た目の量はかなり有ったがソライシ自体は物凄く軽い。

その辺に落ちてる普通の石に比べて、同じ見た目の大きさでも体感1/10位の軽さだろう。


入り口から入って案内所で受付窓口を聞いて、そこで順番を待った。


椅子に座っている間も緊張と興奮で気持ちが高まっていた。


心が欠けている俺がこんなに高揚している…

もしかして埋められた心臓が機械から生体になったんじゃ無いかと思った。



「次の方、308番でお待ちの方、4番窓口までお越しください」


やっと俺が呼ばれた。



施設の建物は無機質で無駄な装飾など一切ない。

施設の中は昼間なのに何処となく薄暗い。

よく見たら天井の灯りは一つ飛ばしに消されていた。

こう言う公的施設は税金を使っているので省エネとか煩いのかも知れない。


窓口も透明なガラスで相手と遮られていて、下の方にソライシなどを受け渡せる位の半月の穴が空いていた。


会話が聴き取りやすいように、顔が来る部分に数カ所小さな穴が空いていた。


この無機質な作りを前に昂っていた気持ちは少し落ち着いて来ていた。


「まずは本人確認の為、身分証の確認をさせて頂きます」


対応しているメスの職員が機械的に聞いて来た。


そう言われて用意して居たギルドの自分名義の権利書を見せた。


「後は住民票と認印はお持ちですか?」


「ハイ」


最初どの様な手続きをするか調べていたので、必要な書類などは用意していた。



「今回はどの様な交換をお求めですか?」


「塔へ…塔へ入る事が望みです。」


「承りました。それでは計算致しますので、そのまま暫くお待ちください。」



そう言って持ち込んだ皮袋を受け取り、俺の見える位置で機械に中のソライシを入れて行った。


多分足りない事はない筈…


何度も何度も計算した…


まあ、足りないとしても多少だろう…


足りなくても別れの挨拶はほぼしてないから何食わぬ顔でギルドに帰って足りない分を集めよう…



そんな現実的な事を考えていた。



「只今、計算が終わりました。取り引き条件を満たしていましたのでご案内致します。準備が出来ましたらお連れ致しますので、あちらに掛けて暫くお待ち下さい。」



そう言って、最初に待って居た所とまた同じ所で案内されるまで待った。






「それではお待たせ致しました。参りましょう」






そう言ってカッチリした服を着たオスの職員に施設の奥へ連れられて行った。


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