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出よう!

「ムーンちゃん?」


――ドンドンドン


「早く起きて!!」


この日は生徒会の仕事で朝早く登校しないといけない日だった。


――ドンドンドンッ!


「ムーンちゃん!!…ダメか。」


アールドは寮の裏側に回り、ムーンの部屋に当たる場所を見上げた。


「あ…。やっぱり網戸だ。」


ムーンの部屋の窓が網戸になっているのを確認すると、足元に魔力を集め、浮遊しながら窓へ向かった。


トタン


「ムーンちゃん?早く起きて?」


アールドはムーンの体を揺らしながら、声をかけて起こした。


「…。んー?アールド、おはよー。」


ムーンは大きなあくびをして、目をこすりながら体を起こした。


「なんか、早くない?」


「今日、生徒会は早く学園に行って、仕事をするんだよ?」


「え!?」


「昨日、カイル会長が言ってたじゃん…。」


――昨日の放課後、生徒会室


「今日はやけに仕事量が多いな…。」


「会長が普段から少し残すからなのです。」


「それに加えて、新生徒会のお披露目してからは普通に仕事がどんどん来るからね。」


ミユとアンナが指摘した。


「もうすぐ下校しなければいけないからな…。明日の朝早くに来て、手伝ってくれないか?」


「それしかないよねー。」


ミユが腰に手を当てながら、肩を落として言った。


「アールドくんとムーンちゃんも手伝ってくれるか?」


「もちろんです!俺とムーンが手伝いますよ!」


「うん!私、手伝うー!」


――今に至る


「あー。そうだったー。」


「ムーンちゃんが一番乗り気だったじゃん!…って、それより早く支度しないと!」


「朝ごはんは!?」


「今日は時間がないよ!」


「えー!」


アールドはムーンの着替えを大急ぎで手伝うと手を引っ張って学園へ足を急がせた。


――生徒会室


「すみません!少し遅れました!」


「おはようございまーす!」


息を切らした二人が入ってきた。


「大丈夫だよ。来てくれてありがとう。」


会長たちは既に仕事を始めていて、だいぶ量が減っていた。

ムーンたちもすぐに仕事に取り掛かった。


「じゃあ、二人で検印をしてくれないか?結構、量が多いんだ。」


「分かりました!」


二人はテンポよく書類に検印をしていった。

そして、十数分が経った頃、検印の作業は終わった。


「早かったな。ありがとう。」


「いえ!会長たちが先にやっていてくれたからですよ。」


「いやぁ!」と頭をかいているムーンを横目にアールドが会長にそう言った。


「じゃあ、そろそろ解散にしようか。」


会長がそう言うと、足早にそれぞれの教室へと向かった。


――朝、Sクラス


ムーンとアールドが教室に入ると、いつも通りクラスメイトに囲まれた。


「ムーンちゃん、おはよう!」


「ねぇ、放課後一緒に遊べない?」


ムーンの友達にはおしゃれな女の子が多く、男子からは異性として見られたり、妹のように扱われたりと可愛がられている。


「いやーごめんねー!放課後は生徒会だからー。」


「そっかー!ムーンちゃん忙しいもんねー。」


ムーンだけではなく、アールドにもファンが多かった。


「アールド!今度、飯食いにいこうぜ!」


「あぁ、そうだな。生徒会がない時なら。」


少しの間、生徒たちに囲まれているとセリナ先生が教室に入ってきた。


「はーい。ホームルームを始めますよー。席に着いてくださいー!」


セリナ先生が声をかけると、クラスの皆は席に着き始めた。


「ムーンさんとアールドくんはお疲れ様です。

一つ、皆さんに連絡事項があります。来月、全国青年武闘大会があります。それは、このデルデン王国が主催する大会です。まだ学校や学園に通っている人やそれくらいの年齢に当たる人が出場する事ができます!

あと、この大会では魔法や体術など、それぞれの得意な戦い方をする事ができます!」


「セリナ先生ー!それって、ほとんどルールが無いってことですかー?」


「まぁ、そうですね。会場を壊したり、観戦者や審判を故意に傷つけたりしなければ大丈夫です。」


ムーンが元気よく挙手をしながら先生に言うと、ふわりとした口調で返事をした。


「ムーンちゃん出たら?」


「あ、確かに。ムーンちゃん、強いもんねー!」


クラスメイトの女の子がムーンに提案した。


「まぁ?私くらいになると、そんな大会も余裕だよー!」


ムーンは皆にはやし立てられて、調子に乗った様子でそう言った。


「まぁ、ムーンちゃんが出るなら、あとで闘技場に行ってエントリーしてきてね。」


「わかりましたー!アールドも行くでしょー?」


「俺?あー。行こっかなー。」


「よーし!決まりー!」


アールドが返事をすると、ムーンが何も考えてなさそうに大きな声で言った。


「おお!ムーンちゃんとアールドが出るなら俺、見に行くぜ!」


「私もー!」


クラスの子たちは、二人が出る意思を見せると、応援し出した。


――放課後


「ねー、アールド!ここじゃない?闘技場!!」


「そうっぽいね。エントリーしよっか。」


「そうだねー!」


デルデン王国の一番東に大きな観光地があり、そこに闘技場がある。

ムーンたちはそこの窓口で、大会に出るためにエントリーをした。


「よーし!エントリー完了!」


「そうだね。」


「じゃ、来月は頑張ろー!」


ムーンは武闘大会に出ることが決まり、はしゃいでいた。

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