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新生徒会始動!!

「ムーンさん?どうしたんですか?お願いって?」


ムーンは職員室に行って、先生と話をしていた。


「あの…。魔法研究同好会の部長をアールドに任せてもらえませんか?」


「けど、皆はムーンちゃんに魔法を教えてもらいたがってますよ?」


「はい。魔法はしっかり教えるんですけど、あまり役職を増やしたくないんですよね…。」


「なるほど…。分かりました。アールドくんが引き受けてくれれば、大丈夫ですよ。」


「ありがとうございます。…失礼しました!」


肩の荷が下りたムーンは、「ふぅ…」と息を吐きながらリラックスした様子で職員室から出ていった。


――三限目


「今日は前にも言っていた通り、実践に即した授業をする。まぁ、Sクラスの授業は実技しかないがな。」


「アンドレ先生!今日はどんな事をするんですか?」


生徒の一人が聞いた。


「今日は浅い洞窟に入ってもらう。Aランク相当の魔物が生息している洞窟だ。このクラスは24人だ。三つのグループに分け、八人一グループで行動してもらう。リーダーはそれぞれ、ムーン、アールド、タングとする。メンバーはこちらで選んだ。

では、十分おきで一グループずつ洞窟に入ってもらう。頑張ってくれ。」


――ムーンのグループ


「いやー!まさか、私たちから入る事になるとはー!」


ムーンは冒険っぽい展開にわくわくしていた。

ムーンのグループのメンバーは、神聖魔法使いのリシェル、親が騎士のタレス、シールド魔法が得意なカロイとトビ、この二人は兄弟だという。残りの三人は、武術使いのスピ、大太刀使いのターグス、そして、支援魔法使いのユイとなった。


「ユイちゃん!とりあえず、強化魔法かけてみて!」


「あ、分かりました!」


ムーンは支援魔法という響きの良さに心を奪われ、興味津々だった。


「おー!なんか力が湧いてくるー!」


ムーンはグループのメンバーを置いていく勢いで走りながら洞窟を進んだ。


「待ってー!」


「おっと!ごめんごめん!けど、けっこう魔物いるねー。」


「え?どこですか?」


「あ、まだこの辺りにはいないけど、もう少し進んだら開けた所が出てくるんだけど、そこにAランクくらいの魔物がいーっぱい、いるよ!」


「なんで、ムーンちゃん分かるのー?」


「あー!魔力探知で洞窟のだいたいの形とか深さとか、魔物の数とか分かるんだよー。」


「ほんとに!?王族でもそんな詳細に分かる人なんていないのに。」


「でしょー!だから、魔物は私に任せてね!」


ムーンは有り余るほどの元気があり、洞窟内という事を忘れそうになるほどに、はしゃいでいた。


「出たねー!」


「とても広いですね…。」


「うわぁー!ムーンちゃん気をつけて!大きい魔物がいっぱいいるよ!」


「魔物のランクはAだし、大丈夫だよ!ちょっと多めにシールド張っておいてね!行くよー!はぁっ!!」


ムーンは周囲に充満している魔素を一か所に集め、それに自分自身の魔力を流し込み、一気に爆発させた。

爆発が収まるとムーンは魔力探知で生き残った魔物がいないか確認した。


「よし!もう魔物はいないし、そろそろ戻ろっか!」


――アールドのグループ


アールドのグループのメンバーは四人が将来、有望な騎士になることが見込まれる剣士たちで残りの三人は、親が元スナイパーのラーク、盾使いのロッド、そして風魔法使いのウィッドだった。


「洞窟に入ったけど、全然敵が居ないね。魔力探知にも引っかからないな…。」


「そうなの?」


「うん。この先に魔物がいそうな開けた場所があるんだけど、そこにも魔物はいなそうだよ。」


そんな事を言っていると、進行方向から人影が見えた。


「おーい!アールドー!」


その人影は、ムーンのグループのものだった。


「え!?どうしたの?」


「私が魔物を全部倒しちゃったんだよー。」


ムーンは「てへへ」と頭をかきながら、魔物との戦いを話した。


「はぁ…。とりあえず、洞窟から出よっか。」


ムーンのグループとアールドのグループは、一緒に洞窟を出ることになった。


「どうした。何かあったのか?」


あまりに早く洞窟から出てきたムーンたちを見て、先生は驚いていた。


「いや、私が魔物を全部倒してしまって、何もないんですよ。だから、アールドたちと一緒に出てきましたー。」


「本当だな。魔力探知にも引っかからない。…全く。授業にならないじゃないか。」


「ほんとだぜ。俺が不完全燃焼じゃねぇかよー。」


タングは「くそぉ…」 と洞窟に入り、魔物と戦いたかったような様子だった。


「洞窟に入る意味もなくなってしまった。今日はここまでとする。静かに教室に帰るように。」


Sクラスの生徒は、全員で教室に戻った。


――五限


今日は五限と六限を使った新生徒会のお披露目をする日だった。

主にすることは、会長によるメンバー紹介となる。

講堂には全校生徒が集まり、ざわついていた。


「全校生徒の皆さん。こんにちは。今日は集まってくださり、ありがとうございます。それでは、新生徒会のお披露目をします。」


カイル会長が声を発すると、全校生徒は静まった。


「まず私、会長のカイル・ヴェルナーです。次に、副会長のカース・アラバ。」


「はい。どうぞ、よろしくお願いします。」


「会計、ミユ・シール。」


「はい!よろしくお願いします!」


会長は次々と名前を呼んでいった。


「会計監査。アンナ・デール。」


「はい!よろしくお願いします。なのです。」


「そして、新メンバーの書記!ムーンとアールドです。」


「「はい!」」


――放課後


「お披露目も終わった事だし一件落着なのです。」


「そうだな。今日から晴れて、新生徒会始動だ!」

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