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旅の終わり
処女作です。誤字等ありましたら報告頂けますと幸いです。
次回より今回より少し長くなります
「は~.....」
吐き出す息は白く重い。
(この物資の量で冬が越せるだろうか.....)
様々な最悪が頭をよぎる。
(食料に医薬品も足らないかもしれないな。燃料だって....)
「でも、今まで生きてこれたんだ。これからだって何とかなるよ」
「そうだな、これからだって生きてやるさ」
(そうだ、弱気になってちゃいけない。やっと未来を見ることができるんだから)
「あ、雪...」
ささやくような声につられて空を見上げる。暗雲立ち込めるなか、キラキラと輝きながら、しかし大きな雪が降ってきている
「積もりそうだね」
「そうだな、"雪"」
世界は変わってしまった。しかし世界から希望が消えたわけではない。この雪のように淡い期待を胸に。僕らはまだ生きている。
「よし!帰ろう!僕らの家へ!」