映画が延期になったんだけど
いつも通り桔梗と別れ、教室へ入った俺は隣の席の友人が目に入る。教室で姿勢良く本を読んでいる彼女は、とても絵になる。あとさ、最近メイクをちょっと変えたのか、より綺麗になったんだよね。好きな人でもできたのかなぁ。相談されたら、力になりたいけど、こっちからは聞きにくいよね。
「おはよう、アリス」
「あら、おはよう、刹那。そういえば、今日は悪いお知らせと、良いお知らせがあるんだけど当ててみない?」
挨拶をすると、彼女は読んでいて本からをカバンにしまい、こちらに微笑んだ。そして、ちょっと意地の悪い笑みを浮かべて聞いてきた。わーお、なんかいきなり難問だなぁ。でもちょっと面白そうだよね。
「そうだなぁ……悪いお知らせは聞かなかったことにしておくとして、良い知らせってのは、隣の席のイケメンに、挨拶をされたってことかなぁ?」
「隣の席のイケメン……おかしいわね。私の近くにイケメンはいないのだけど……ああ、もしかして転校生でも来るのかしら?」
「ひどいなぁ……これでも、俺のことをかっこいいって言ってくれる人はいるんだよ」
「へぇー、誰だか知らないけれど、その人には眼科に通うことを進めたいわね。ちなみに誰かしら?」
「えーっとね、実家にいるおばあちゃんと、バイト先の常連のおばちゃんと、桔梗だよ」
「ふーん、二宮さんもね……」
そういうと彼女は無表情に俺の顔を見つめた。なんだろう、そんなに見つめられると照れるんだけど……せっかくだからと決め顔をしたら、なんか鼻で笑われたんだけど、ひどくない? でも冷たい態度をとられるとちょっと興奮するよね。
「まあ、いいわ。悪いお知らせは、一緒に観ようと話していた映画が延期になったっていう事よ」
「え、じゃあ、桜のエッチなシーンが大画面でみれないじゃん!!」
「それは前作で観たでしょう。私としても迫力ある戦いをみたかったのだけれど、こればっかりは仕方ないわね。余談だけど、エヴァも延期になったわよ」
「どうせ、エヴァは、予定通りに上映されないから大丈夫だよ。どうしよっかー、せっかくだから本屋に行ってお勧めの本のプレゼン会でもしよっか」
「中々魅力的なお誘いだけれど、人の話は最後まで聞きなさい。いい知らせと言っておいて、嫌だったらあれなんだけれど……この前のお礼として、あなたを私の家に招待したいんだけれど,どうかしら?」
「え?」
そういうとアリスはちょっと照れくさそうに言った。ちょっと待って、家に招待って言った? 確かにアリスとは友人だけれど、女の子の家ってちょっと緊張するよね……ああ、でもこの前のお礼だから、アリスのお母さんや、この前のおっさんもいるのかもしれない。食事会とかするらしいし、気まずいから俺を呼ぶって感じかな。アリスに頼られるのは信用されているみたいで嬉しいね。
「いいよ、ぜひお邪魔させて」
「そう、よかったわ。あとでラインに住所を送っておくわね」
そういうと彼女はカバンから本を取り出す。会話は終わりという事だろう、俺もアークナイツやらなきゃ、理性足りなくなるんだけどなんとかならないかな? ふと気になって、アリスをみると彼女はなぜか少し顔を赤らめて、嬉しそうに微笑んでいた。小説がエッチなシーンなのかな?
俺が見つめていると視線に感じたのか、顔を上げた彼女と目があう。すると彼女は俺にだけ聞こえる程度の小声で言った。
「その……勘違いしないでほしいんだけど、私も刹那の顔は嫌いじゃないわ。その……まあまあ好きな顔よ」
「ツンデレサービスだぁぁぁ、アリスもう一回言ってよ!! アンコールアンコール!!」
「一条、もうホームルーム始まるから静かにしろ!!」
俺のアンコールは教師によってさえぎられた。やべえ、最近怒られてばっかりなんだけど……それはさておき、アリスの家は楽しみだなぁ
仕事がやばいぃぃぃというわけで更新が遅れてしまいまして申し訳ありません。アリス編です。この土日で書き溜めたいなぁと思います。
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