夏の唄が流れてる
付けっ放しのテレビから夏の唄が流れてる
赤とか黄とか青とかオレンジ
ギラギラで弾むようで
音符が跳ねてる
開けっ放しの窓から車が水溜りをひく音
ライトがあたる雨粒と道路
キラキラで染みいるようで
夜が刺さってる
やりっぱなしの仕事とか
投げっぱなしの読書とか
笑いっぱなしの言葉とか
泣きっぱなしの国家とか
怒りっぱなしの世相とか
いつかはみんな終わってしまうこと
終わらせなければならないこと
良くも悪くも
流されても、引きずられても、
それは自分の意志で捉えるしかなくて
だったら……
だったら
付けっ放しのテレビから夏の唄が消えて
開けっ放しの窓から明かりが薄れて
雨音はまだ終わらなくて
放りっぱなしの自分を見つめてる
雨音はまだ激しくて、激しくて、
もう一度、夏の唄が聴きたい