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転生したら悪役令嬢の白豚パパでした!?~うちの子は天使で元恋人は最強騎士です?オーラを見極め幸せを掴め!~  作者: 緒沢 利乃
領地経営編 ①

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領主、代官と会う

代官クラークの他にやや年配の男と若い女性が部屋に入り、俺たちに挨拶もなしにクラークと女性が向かいのソファーに座る。

前の世界では、取引先とはまず立って挨拶を交わし名刺交換や握手をするのだが……こいつらとは身分差もあるし、俺のこと嫌ってるだろうしなぁ。

ちょっと心がツキンと痛んだが、記憶にない間の白豚のやらかしには目を瞑り、早速本題にいこう。


「オールポート伯爵。今の領地の状況はわかっていますか?」


俺の意気込みよりも早く、「俺できます!」オーラがビンビンのクラークに先制攻撃をくらう。


……いや、君たちの「(オーラ)」も視えているけれども、特に君は全身をキレイな青色で覆われていて、頭の上には銀色のお星さまがピッカピカしているけれども!


あと、隣の女性がちと怖い。クラークよりやや濃い青色に縁が白で、右手がやや赤い。

冷静であり、やや冷酷であり、右手に情熱の赤ってことは……物理的な攻撃力を示してないよね?


後ろに控えているおじさんは、同じく青系の色で縁がオレンジ色や黄色。銀色が点々とあり、まあ年の功みたいな? 落ち着きのある賢人ですか?


「……すまん、よくわからん」


俺は下手に言い訳してもどうせバレるので、素直に謝った。

どっちにしろ、こっちが教えを乞う立場だしな。


ところが、オールポート伯爵の地位にあり、ぶくぶく欲望に塗れた白豚が非を認めて謝ったからか、三人の目が驚きにグワッと見開かれた。


「最近屋敷から追い出した奴らもそうだが、その前にここに来てからの領地運営もよくわからん。だが、早急に税率は下げねばならないと思っている。……適正な税率がわからんのだが、助けてもらえるか?」


たぶん俺が何かマズイことを言い出したら、後ろで控えてくれているベンジャミンが止めてくれるだろう。

だから俺は、包み隠さずに全てをバラすことに決めた。


「……税を下げるのですか?」


「ああ。だが、そもそも領地がどういう状況だがわからないから、どの程度下げればいいのかわからんのだ」


へにょりと眉が下がる情けなさだが、実際は顔の脂肪が邪魔して眉は動いてないだろうなぁ。


「税を下げれば、伯爵様の財産が増えず贅沢ができませんが?」


クラークの隣に座った女性が、俺のだらしない白豚ボディを上から下へと眺め言い放つ。


「……嫡女のシャーロットには相応しい生活を与えるつもりだが、俺のことは気にするな。……そのぅ、贅沢は控えるし食べる量も減らすので」


そう、ダイエットするので、食事代は減ると思うの。いや、減ってほしい。

貴族としての矜持を保つ経費は仕方ないが、あの陰険執事や下品ママが買い漁っていた宝石とか美術品には興味がないし。


「……やっぱり、娘には甘いのね」


うん? 君は何が言いたいのかね?


















「オールポート伯爵」


「セシルでいい」


「え? そ、それは……」


「セシルと呼べ」


俺がゴリ押しすると、クラークは苦い顔をして頷いた。


「では、セシル様。税率に関してはこちらから領地の状況を記した資料とともに試算をして、後日、お屋敷にお届けします。そちらを確認していただいてから、ご命令ください」


ありゃ、今日ここで領地の状況の確認ができると思ったんだけどな。


「領地の状況だけでも説明してもらえないか?」


「……私は着任して間もなく、まだ全ての領地の報告を受けてません」


あー、そうだよね。ハーディング侯爵領地から戻ってきて、代官の任命を受けて、まずは役所内の把握をしてから、領地の町や村への視察の派遣と報告の確認……まだ日にちがかかるか……。


「わかった。急がせてすまんがよろしく頼む。とりあえずはあいつらが上げた税率だけでも下げたい。暫定的処置だが、どう思う?」


「いいと思います。下げ過ぎるのも領地を傾けてしまう可能性がありますから、ここ一年で上げた分の税率を戻しましょう」


「うん。あとは見直し中であることも周知させてくれ。ちゃんと領地のことを上が考えていると姿勢をみせておきたい」


今までが領民を無視した領主でしたからね。ここら辺で領主のイメージアップ作戦をしておかないと、シャーロットちゃんの時代が大変すぎる。


「……ずいぶんと真っ当なことを言いますね」


「ん?」


俺としてはその感想に同意するが、伯爵相手に不敬だぞ?


「すぐに信用してくれとは言えん。実際、俺がここに来て十五年、領地のことなど放っておいたからな。だが、これからは違うとハッキリ言っておく」


クラークはややジト目で、女性は殺気の籠った目でこちらを見るが、やめて、メンタル弱めの俺のガラスのハートが砕けちゃう。


「次の伯爵、シャーロットが治めるオールポート伯爵領は栄えているよう、俺は尽力することを誓っている」


結局は身内の話かよ、と思われるかもしれないが、正直な気持ちは()()である。


「やっぱり、悪役令嬢のためじゃない!」


ガタンッといきなり立ち上がった女性が、訳のわからないことを怒鳴り始めたが、どうした?


「悪役令嬢?」


それはシャーロットちゃんの婚約者を奪い取り、伯爵家を乗っ取ろうとしていたニセ乳のことではないのか?



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