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虚栄  作者: 竹取夜鷹


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12' ?? Day3

結局尾行の後、家で古馴染みの力も借りて高馬の調査レポートが完成した。結論から言えば、僕の推測は当たっていた。旦那は中村佐織を殺していて、その罪を父親が被って今服役中。旦那の母親は小倉と父親と再婚して今はカナダの別荘で暮らしている。高馬と小倉の家にお金を入れているのはこの小倉の実父だ。小倉の母親はそのショックでアル中。僕の周りにはロクデナシしかいないな。

セブンで買ってきたルイボスティーをコップに入れる。・・・旦那。僕は君に両親のことを伝えるべきなのだろうか。彼は十中百千把握していない。沈黙は金だとしても、彼のために銀になるのはやぶさかじゃあない。

スマホが震える。仕事用のだ。変声機を付ける。

「国破れて」

「そして誰もいなくなった。細君、調査の首尾はいかが?」

「上々だ。今晩で渡せる。いつがいい?」

「うーん、今日はバイトが夜あるし・・・終わったら貰おうかな」

「代金の準備は?」

「そんな10万円ごとき心配しないでよ」

「ああ。また後で」

「ん、ちょっと待って、彼についてどんなことを調べたの?」

「会ったら話す」

「今言って。言ってくれたらまたお願いするかも」

「・・・彼の両親の犯罪歴などだ。これ以上は言えない」

「彼の交友関係は調べてないの?じゃあ、もう10万円払うから、調べて今日中に持ってきてね。じゃあね」

通話は切られた。スマホをサイドテーブルに置く。・・・困ったことになったな。僕はレズビアンだから小倉のことを守りたいんだけれど、売人としての信用を落とすわけにもいかない。おんなじ犯罪者の旦那とは違って、僕は表社会じゃあ生きていけないからこういう信頼が落ちたら最後だ。僕の知り合いが何人、金のために体とか臓器とかを売る羽目になったか覚えてない。

パソコンで少し小倉について調べる。・・・別に犯罪歴も何もない普通の女の子だな。母親が回覧板に乗る程度のアル中ってこと以外、別に特筆することはない。じゃあ、「幼馴染みの小倉以外明確に関わっている人物はいない。と書き足しておこうかな。別に幼馴染みと書く分は別に問題がないかな。

再びスマホが鳴る。プライベート用だ。僕は通話ボタンを押す。

「やぁ、旦那。デートはいかがだったかな?」

「とりあえず、助かった。名前を送ってくれたおかげで窮地を切り抜けられた。・・・というか知り合いだったのか?」

「や、顔をインスタで偶々見たことがあっただけさ」

「ふーん、俺はインスタやってないからわからないけどそういうものなんだな」

馬鹿だな。鴨だな。

「お金は変えさんでいいや。お礼にとっといて」

「じゃあお言葉に甘えるとするよ。今日は学校に来なかったのかい?」

「ああ、ちょっと色々疲れてね」

「どこまで済ませたんだい?」

「聞かないでくれ」

「・・・・・・え」

「忘れて。忘れてください。俺は今なにも言ってない。いいね?」

「オイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイ、どこまで進んだんだい?」

「・・・・・・」

「ほら、喋んな」

通話は切られた。少し笑えて来る。お前、すごい女性に告白したもんだな。

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