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6-4:クリス様の用件

すみません。少し遅れました。

 歩く事数分。今朝方、と言ってもまだ午前中だが、今朝方自分たちのお宿探しをした時と同じルートで案内するシェルン。


 ついていくのは、自分のパーティメンバーたるフィルメリアのお姫様と騎士団長、自分の主人。そして。


「すみません。今日着かれたばかりの冒険者さんに、こんな道案内をさせてしまって。」


 少し申し訳なさそうにする、クリスティン王女。


「いえいえ。私お話が好きですから。それにこの国についてはあまり詳しくないので、色々お聞きできるといいな、なんて思ったりもしてますから。」


 シェルンも相手に気を遣わせないよう、自分達にも利があることをしっかりとアピールする。

 ちなみに会話はシェルンに任せ、あとの三人はだんまりである。


 セラフィーナはともかく、アセリア姫はかつて治癒不可能と言われていた疫病を撲滅した、世界的に有名な姫君。

 さらに今は多数の国家から求婚を求められている、各国から大注目されている人物である。


 そして姫の近衛としても、圧倒的な力で魔獣からフィルメリアを護っている騎士団長としても名が知れ渡っているセティス。


 例え訪れたことが無い遠い国でも、この二人は名前だけでも身バレしてしまう。


 かといって偽名を使えば、セラ様とシェルンが速攻でボロを出す恐れがある為、これが最善なのである。

 お宿に泊まるときはシェルン他三名でお願いしているので、お名前は基本的に伝えていない。


「この国の事ですか?例えばどのようなことでしょう。」


 クリスもシェルンの言葉に乗ってきて、二人は会話をしながら最北端へと歩いていく。

 そんなに距離は無いのでお話しできる時間も僅かだけ。


「やっぱり今の情勢とか。前来た時とは違うと思うんです。」


 それっぽいことを言ってみる。ただシェルンからすれば25年前に来たので、前来た時とは違うと思うのだが。

 クリスから見ればシェルンはかなり若い子なので、そんなに情勢が変わる程、過去に来たようにも思えない。


 だから前来た時を、1年か2年前くらいと想定して。


「えっと、たぶん貴女が以前来た時と比べて、それほど違わないと思いますよ。それこそ十数年前と比べれば違いますが。」


 当たり障りのない答えを返す。ここ数年、少なくとも法王が現在の27世になってから、大きな違いはないはず。


 だがその答はありがたい。つまりセラフィーナ達がこの国に来た時と比べれば、変わっているという事である。


「そうなんですねぇ。ちなみに十数年前と比べると、どんな感じになったんですか?」


 クリスの答を元に聞き方を変えてみる。その結果は。


「そうですね。おじ・・・先代の法王、ストラス・カーディナル26世が国を治めていたころは、それはそれは大変だったそうです。隣国との戦争も絶えなかったと。」


 シェルンもよく知ってる話だった。そして『それは大変だった』ということは、今はそれほど大変ではない、という事である。

 ここまでの言葉で、少なくとも現法王になってからは戦のようなものは起きてなさそう、という感触は得られたし。


(一瞬おじいさま、と言いかけましたね。やはりこの方は王女様、クリスティン・カーディナル様で間違いないですね。)


 すぐにセラフィーナに念話で伝え。


(そうですわね。これならひとまず大事にはならなさそうですわ。何かあってもわたくし達ならお守りできますわね。)


 と、何かあれば護る気満々のセラ様は、ついでによくやりましたわシェルン。とお褒めの言葉も投げかける。


 そこからはすぐに宿、ホテル最北端に到着して。


「そういえばこちらへは、私達みたいに宿泊でしょうか?」


 と、何気ない感じで聞いてみる。


「いえ、少し個人的な用事がありまして。ご案内ありがとうございました。あとは大丈夫です。」


 そこは明確に答えてくれず。そしてお宿についてしまったので、案内役もここまで。


 クリスは一度丁寧にお辞儀をして、宿へと入っていった。



「と、いう事で無事見つかりましたが。」


「ああ、大事というわけでもなさそうだな。だが一体、この国の姫君ともあろうものが何故一介の宿屋に用事がある?」


「神殿の方たちにも秘密の用事という感じでしたわ。念のため宿に戻ったふりをして、わたくし達で見守りましょう。」


 シェルンの言葉に、セティスもアセリア姫もなんだか護る気満々の答が返ってきた。


 その気持ちはわからなくも無いし、お忍びで今のところ身バレして無さそうではあるが、一国の王女が単身。

 心配しているものもいる状況で、確かに捨て置けない。


 意気込む二人に対して、セラフィーナは。



「セラ様、どうされました?」


 何かを考えるような、気にしているような素振りで。


「いえ。そうですわね。警護はお二人にお任せしますわ。くれぐれも身分は明かさないよう、お気を付けくださいね。」


 と、いつもなら「わたくしが護りますわ。」と言い出しそうなお姫様が、なぜか警護を丸投げしてきた。


「セラ様?」


「いえ。おそらく神殿からの方々と思うのですが、わたくしの監視網に神官戦士さんが数名入ってきまして。」


 おそらくクリスティン王女を追ってきた者たちだろうとアタリをつけて、セラフィーナはそちらに注視することにして。


「クリスさんの目的は存じませんが、何やらお忍びで抜け出してでも成し遂げたい事のご様子。神官戦士さんと少しお話でもして、こちらに近づくまでの時間を稼いできますわ。」


 セラフィーナはそう言って、宿周辺の警戒をシェルンに任せて宿から離れてった。


 ただ、その監視網に映った神官戦士たちに混ざって、一人のシスターが居た事と。

 彼らの目的がクリスティン王女捜索以外にもあるという事は、この時点ではまだ知らずに。



―― その少し前。神官戦士を派遣した神殿では。



「他国の間者、あるいはクリス様を狙ったものか?」


「いえ、そこまでは分かりません。ただ私の印象では、とても悪いことを企むような雰囲気ではなかったのですが。」


 シェルンと直接会話をした後、タイレル神父・・・いわゆる中間管理職的な神殿の神父さんに報告したシスターグレイスは、四人が中庭から消えた事を目撃した神父と会話を交わしていた。


「うむ。だが見た目の印象だけでは何とも分からんな。それに先ほどはどうやってあの場から消えたのかも理解できん。」


 難しい顔で考え込む神父と、少し困り顔のシスター。


「そういえば先程、巡回の神官戦士と会話していたな。彼らを呼んできてくれ。」


 タイレル神父は近くにいた他の神官戦士にお願いして、ほどなくして四人と直接会話していた二人の神官戦士がその場に来る。


「タイレル神父様、どうされましたか?」


 着けばすぐに確認が始まり、神父は二人の話を聞いて。


「非常に長い剣を所持した剣士、か。しかも魔法制御でそれを扱っているらしいと。手練れかもしれないな。」


「我々は最初、それなりに威圧的な態度を取っていましたが、あの落ち着きようを考えれば、確かにかなりの使い手かと。」


 その情報は王女が行方不明という危機感に煽られ、悪い方へと思考が流れていき、いつの間にか重要参考人的な扱いになり。


 もとより消えたのを見た瞬間から、かなり指名手配に近い感じでタイレル神父は考えている。その結果。


「すまない。クリス様が失踪されたことに、何か関係があるかもしれない。神官戦士の皆も手分けして捜索にあたってくれ。」


 クリスティン王女捜索の人数が一気に増やされて。


「その四人組を見つけたら、必ず確保してくれ。どのような者たちかは分からないが、クリス様に会わせるのは危険な気がする。」


 この会話から少し後に、ばっちり遭遇してしまっているが。


 ともかく神官戦士たちはクリスティン王女捜索に加えて、怪しい四人組の確保という任を負って動いていた。



―― そんな神官戦士たちが近づいてきて。



(なんだか物々しい雰囲気ですわね。王女様が行方不明という事はそれだけ心配なのでしょうけれど。)


 すぐ傍まで近づいてきた者たちの雰囲気には少し違和感を感じつつも、とりあえず時間を稼ごうとセラ様は表に出ると。


 その姿を認めた神官戦士の一人が。


「いたぞ!四人組の一人だ!確保っ!!」


(あら?わたくしですの?)


 物々しい雰囲気で一気に走り寄る神官戦士を見て。なぜか分からないけれど自分が確保対象になっていると気付いて。


(これは困りましたわね。傷つけるわけにも、威嚇するわけにも参りませんし。とりあえずお話を・・・)


 セラフィーナが見る限り、捜索していると思しき神官戦士たちもそれほど濁った魂の持ち主はいない。


 つまり基本的に、皆善人。悪意はたぶんない。


 そう結論付けているセラフィーナは、彼らの雰囲気に臆することなく普通に前に出て。


「あの、何か物々しい雰囲気ですが、わたくしに」


「よし!まずは一人確保だ!残り三人と目標の捜索、急げ!」


 がっつりうしろから腕を掴まれて、指揮をとっているらしき神官戦士が周りの者たちに指示を出す。


 その言葉に確保したセラフィーナの周りには数名を残し、他の者たちはまた捜索に走り去って。


(あらあら。わたくしなんだか、完全に疑われてますわね。どういうことでしょうか?)


 自分が空間転移を見られたせいだなどと、ポンコツなお姫様には想像もつかず。

 とりあえず武力で来られても何とでもなる脳筋なセラ様は、無抵抗につかまってみる。


 ただ捕まれば、当然身元を確認されるわけで。


「お前はどこの者だ?名前と所属は!?」


 なんか尋問されてる感じで、強めに聞かれる。そしてもちろん顔を隠すためのフードも取られて。


 ただその瞬間、周りの神官戦士たちが一様に固まる。


 フードの下から出てきたのが、どう見ても一国の姫君としか思えないような高貴さを持つ、綺麗な少女なのだから。


 もちろんセラ様は正真正銘のお姫様だし、今は嫌々ドレス姿をやめてるだけ。振舞いもお姫様のそれである。


「あの、急にこのように扱われましても。名乗る事には依存はございませんが、せめてもう少し丁寧に扱って頂けませんの?」


 優雅な物腰で自分の腕を捉えている神官戦士に物申す。


 その言葉には特に威圧もかけていないが、その神官戦士は慌てたように腕を離し、なんだか委縮した雰囲気で。


「も、申し訳ございません。高貴なお方とは思わずに。」


 なぜか平伏する。


 結局のところ、お姫様スタイルをしていようといなかろうと、セラフィーナ自身の持つ振舞いは高貴な者のそれである。


 故に素顔を晒して相対してしまえば、ちゃんとした相手なら一目で一国の姫君と認識し、扱いも変わってしまう。


 それくらいにはセラ様の佇まいは、高貴に過ぎて。


 他の神官戦士たちも何かやらかしてしまったような表情で、皆一様に恐れ多い感じになってしまった。


 なんだかその姿に、セラフィーナも「またわたくし、何かやらかしてしまいましたかしら?」なんて内心思ったりして。



 そのまま暫く、皆無言で時がたち。



「あ、あの。お忍びのところかとは思いますが、何卒御身の名を頂戴したく。決して周囲に明かすような真似は致しませんので。」


 再起動した神官戦士の一人が、改めて名を訪ねる。


「あ、ああそうでしたわ。ごめんなさいね。」


 その言葉に、そういえば名前と所属を聞かれていたんだったとセラフィーナも思い出す。

 先に聞かれたその後の展開で、急にみんな平伏しちゃったので、そのことが頭からポンっと抜け落ちていたのである。


 とりあえず、聞きなおされたので今度は素直に。


「わたくしはセラフィーナと申します。所属は少し複雑ですのでお話しできないのですが、今はそれでよろしいかしら?」


 とりあえずお名前だけ名乗ってみる。


 所属というか国籍はあえて言うならクリスティアラ。


 だがそれはセラ様自身の都合だけで実際の国家は滅んでるし、そもそも1800年以上前の国。今更誰も知らないだろうし。


 名を聞いた神官戦士たちも、どの国の方だ?知っているか?などと数人で話し合い、知っている者もおらず。


「ご尊名、ありがとうございます。それで差しさわり無ければ、お忍びで来られた理由をお聞きしてもよろしいでしょうか?」


 もうこうなったら、国に仕える神官戦士としては出来る限りVIP扱いで。この人に何かあったら一大事、みたいな雰囲気で。


 もっともセラ様に何かあることは基本的に無いし、どちらかというとやらかす方なので、彼の心配は杞憂である。


「あまり大それた理由ではございませんわ。今は見分を広める為に旅をしておりますの。この国に来たのも、その為ですわ。」


 本来の目的である遺跡調査は明かしてはいないが、フィルメリアの二人にとってはそれも目的。


 こういう時にちゃんとした理由があると、ボロが出なくて便利だなぁ。なんて思いつつ、セラフィーナは堂々と答える。


 そこからは後ろに控えていたシスターともお話して、どうしてこんな状況になっているかをやんわりと聞いて。


(わ、わたくしとしたことが。空間転移を見られていたのですね。それは怪しさ大爆発ですわ!)


 と、ようやくやらかしに気付いた、というか気付かされた。



 ただそうなると問題は、この状況を知らずに指示を受けて捜索に向かった者たちである。


 神官戦士やシスターからは、明確にクリスティン王女の捜索とは聞いていないが、状況からしてそれはもう確実。

 その上で自分達も捜索、確保対象となっていると分かれば、それなりの対応をしないとマズい。


 特にセティスに敵対的な行動を取ったり、アセリア姫に危害を加えるそぶりなんて見せた日には、ちょっといい感じで抵抗、というか騎士団長が制圧しちゃいそうな気がする。それが一番マズい。


(シェルン。どうやら彼らは捜索だけではなく、わたくし達を捕らえる事も任務のようでしたわ。アセリアとセティスにも、くれぐれも戦闘はしないように、と伝えてくださいますか?)


(あらら。なんでそんなことになってるんです?)


(それは、空間転移したところを見られてしまったようですの。ほら、貴女がお話した例のシスター、彼女が居ましてね。)


 ひとまずシスターから聞いた状況をシェルンにも説明し、戦闘厳禁を言い渡す。


 シェルンには(気を付けて下さいよー。)なんてちょっと文句を言われつつ、それでも主人の命はすぐに実行してくれて。


「それで、シスターグレイス様、でしたわね。わたくし達が消えたのを見た、と仰っている方は、他にもおりますの?」


 フィルメリアではさんざん目立ちまくった事などすっかり忘れ、今回もまた目立たないように、なんて考えつつ。


 セラフィーナは、四人の出で立ちを知っているシスターとお話をして足止めする。


 ただ、もう二人。セラフィーナとアセリア姫の顔は分かっていないが、セティスとがっつりお話した男が居た事には気付かずに。



―― 一方、お宿の中では。


 クリスティン王女・・・クリスは宿の店主、セラフィーナが言うところの「パーシルの御子息」である男に対し。


「あの。こちらの宿の先代様が、かつてこの国に来て多大な功績をあげた方を御泊めになって、お世話されたと聞いたのですが。」


 と、この宿に来た目的を伝えていた。


 多大な功績をあげて。


 この宿の先代。つまり最初に探していた『北の最果て』の主人だったパーシルがお世話した人。


 要するにセラフィーナとシェルンの事である。


「おや。あなたも親父の事をご存知の方ですか。今日はそんな人たちが他にも来ましたが。」


 店主はちょっと不思議そうな顔で。ここに宿を移転して代替わりしてから、確かに父の事を知っている客は数名いたが。


 同じ日に連続して聞かれるという事も無く、ましてや過去の宿泊客についての話を切り出すものなどいなかった。


「えーと、ちょっと待ってくださいね。親父~!なんか昔のことを聞きたいって人が来てるんだけどっ!」


 宿の店主は受付カウンターから引っ込み、奥の方で父を呼んでいるようで、ほどなくして初老の男が出てきた。


「どうしたウィル。朝っぱらから俺を呼ぶなんて珍しい。」


「いや、こちらの方が親父に聞きたいことがあるっぽくて。」


 ウィルというのは今の宿屋の主人、息子の名前らしい。


「ん?こちらさんか?何が聞きたいんだい。」


 出てきた親父、パーシルはフード姿の女性に、若干胡散臭いものを見るような目つきで問いかける。


 お忍び姿なので、それは致し方なく。


「はじめまして。あなたが『北の最果て』を経営されていた方ですね。お聞きしたいのは、この宿でかつてお世話したという、この国に多大な貢献をされた方、の事です。」


 そこまでを聞いたパーシルは、すっと目を細める。


 そのことを聞いて来たものは、今までいなかったけれど。


 それはパーシルにとっては、あまり人に言うような事ではなく。


「ん、それは何の事かな。よくわからないが。」


 見る限りうさん臭いフードの女性。身元も分からないものに、かつてあの方に世話になった話など出来るわけも無く。


 そう。お世話をしたというよりは、お世話になった。


 もちろん、宿として長期滞在をしてもらい、しっかりとお題も頂いているので良客だった、という事もあるし。

 客の個人情報は基本的に明かせない、というのもある。



「いえ。この宿で間違いないはずなのです。そしてあなたは、その方と緊急で連絡を取る方法をお持ちのはず。違いますか?」


 まるで、かつてこの宿で何があったのか。


 それを知っているかのように。


「あんた、それをどこで聞いた?そんなことを知っているのはごく一部の者のはず。アンタはいったい何者だ?」


 パーシルはまるで警戒するような態度となる。


 だがそのことに。そしてその言葉にクリスは確信して。


「どうしても、私はその方にお会いしたいのです!ですからどうかその方法を」


「どこの誰ともわからぬ者の話をおいそれと聞けるか!そんな話はない。さ、帰った帰った!」


 取り付く島も無く、と言った感じで。


 ただお忍びで、顔も隠すような姿。誰だってそんな人物に、本来であれば知られてないはずの事を切り出されれば警戒もする。


 当然それは理解できる事。


 仕方なく、クリスは懐からひとつのモノを。


 道中で少年に拾ってもらった、高価そうな装飾品を見せ。


 その瞬間、パーシルの顔色が変わる。



「ちょ、アンタそれ!法王様の!?」



 同時に、クリスは諦めたような表情でフードを取り。



「ごめんなさい。出来れば私の事は内密に。ですが今の私には、あなたに縋るしかないのです。


 おじいさまを諫め、この国を変えてくれたと言われる方に。私はどうしても、お会いしたいのです。」



 深々と頭を下げる、その姿に。



「ク、クリスティン王女・・・失礼しました!」



 ようやっと、自分が悪態をついた相手がだれか分かったパーシルは、冷や汗をかきながらも平伏し。



「そ、それで。王女様がわたしに。いえ、あのお方にどのようなご用件でしょうか。」


 王女の焦っているような雰囲気に。何としても、という気迫に、パーシルも話だけは伺うべき、と判断する。


 ただそれでも、今言われた連絡手段を使うかどうかは、王女の話次第。おいそれと使っていいものではないと認識している。



 そして残念なことにまだ聞いていないので、当の本人が今日ここにお泊りだなんて全く知らぬまま。



 パーシルは、クリス王女に話を聞き始める。



 それは、想像していたものとはちょっと違い。



 想像よりも、悪い方向で。


なんか都合よくセラ様が来てる時に、という感じになってますが、実際は・・・という話は次回で。

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