怪しい勧誘?
初めまして、俺はそこら辺のどこにでも居るようなモブキャラの名苅 伶、通称N君だ。
そんな俺は泣いたり笑ったり彼女が出来たりの青春ライフを送る男子高校生·····と言う訳にはいかない高校2年生である。
そんな俺は常日頃から考えていることが一つだけある。
それは、”楽してお金を稼ぎたい”だ!
人間なら誰しもが1度は考えたはず···しかし、子供から大人へと成長するにつれてそんな非現実的な考えは実行できないと理解し、絶望したことだろう。
今の俺はまさにその状態だ。
「やっと今日の学校も終わったか、相変わらず楽しくも面白くもないことに一日の半分を使われることは苦痛でならないな」
そう、俺は今監獄に閉じ込められているようなものだ···毎日毎日同じようなことを繰り返しながら友達と雑談し、彼氏彼女というものにうつつを抜かし、そんなことをして一体何になるというのか····俺は学校で群れるようなことなどはない、決してボッチなどではない!
「ちょっと、そこの君」
「ん、俺のことか?」
「そうそう、君のことだよ」
「俺に何か用か」
「ん〜、君の今の瞳は人生というもの全てに絶望し、楽しみなんてことは一つもなくただ毎日を過ごしているね」
「(な、なぜコイツは分かったんだ!俺の考えていたことを)」
「分かるよ、君の考えていることなんて全てお見通しさ」
「そ、そうなのか(この人間一体何者だ···見るからに怪しそうな服と雰囲気を醸し出しているが···)」
「まあ、そんなことは置いておいて君に一つ提案があるんだ」
「へぇ、なんだ」
「楽してお金を稼げる方法があるって言ったら君はどうす···
「やるに決まってんだろう!!!」