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【異世界恋愛】書籍化・コミカライズ化決定作品一覧

【連載版始めました】清楚誠実に生きていたら婚約者に裏切られたので、やり直しの世界では悪役令嬢として生きます

作者: 志波咲良

「ミアーナ。君との婚約を破棄させてくれ」


 最愛の婚約者であるダロウ伯爵ロン・ディズリーにそう告げられたのは、結婚式の一週間前だった。


 屋敷の中庭で呆然と立ち尽くす私の前には、ロン……そして、妹であるナタリーが立っている。

 二人は腕を組み合い、幸せそうに微笑み合っていた。


「なぜ……」


 震えた声で理由を問う。


「なぜって……君の妹の方が可愛らしいからに決まっているだろう?」


 何をとぼけたことを? と言いたげな瞳でロンは首を傾げる。


「こんな堅物のお姉様より、私の方がいいでしょう? ロン様」

「ああ。やはり、人生を共にする女性からは癒されたいからな」

「でも私、家事はしたくなくってよ」

「いいんだよ、ナタリー。君は可愛い。それだけで充分だ。

 珍しい光属性のミアーナを手放すのは惜しいが、愛嬌がないしな」


 ああ……また、だ。


 妹の方が可愛いから。それは、私にとっては嫌というほど聞きなれた言葉だった。


 フィリップス子爵家の長女として生まれた私は、期待され、厳しく育てられた。

 基礎勉学、マナー、音楽、魔法教育……特に、私が世界でも珍しい光属性持ちだったことを父は大いに喜んだ。

 幸いにも私は、父からの絶大な期待に応えることができた。


 母からの「いつも真面目で、心優しくありなさい」という教えを忠実に守り、いつだって人を恨んだり妬んだりすることなく、聞き分けのいい子供時代を送った。


 自慢の娘だと褒められ、両親が私を色んな人に紹介するのが嬉しかった。


 五歳の時、母が亡くなるまでは。


 半年もしないうちに父は再婚した。

 新たな母親の連れ子が、一つ年下のナタリーだ。


 ナタリーは、魔法に恵まれなかった。

 それどころか、私が三歳の時には出来ていた勉強を、五歳になっても出来なかった。


 それでも、父はナタリーを溺愛した。


『ナタリーは可愛いな。本当に、お人形のような顔だ。いいんだ、ナタリー。何も出来なくても、お前は笑っているだけで人を幸せにする』


 同い年の子よりもずっと優秀で

 誰にも迷惑をかけず、忠実に誠実に生きる私のことなんて、次第に父は見なくなる。


 それでも、パーティでは私をまた褒めてくれるんだと思っていた。


『いやあ……ミアーナは確かに優秀で真面目だが、愛嬌がない。どうしても、不出来な可愛らしい子の方に愛着が向いてしまいますな。ははは!』

『わかりますぞ。父性とはそんなものです』

『ナタリーの我儘を聞くのが、老いゆく人生の最後の楽しみなんです』


 他の大人にそう話しているのを見て、酷く傷ついた。カーテンの後ろに隠れて、必死で泣くのを堪えるので精一杯だった。


 ミアーナは賢い。でも、ナタリーの方が可愛い。

 ミアーナは優れた魔女だ。でも、ナタリーの方が可愛い。

 ミアーナは聞き分けがいい。でも、ナタリーの方が可愛い。


 ナタリーを憎みはしなかった。

 ナタリーを妬んだりはしなかった。


 ただ……父に愛されなくなって、寂しかった。

 この世にはもういない母が、恋しかった。


 寂しい人生を埋めてくれたのが、ロン様だった。


 魔法学校で出会った彼は、私の魔法を綺麗だと褒めてくれた。賢いことも褒めてくれたし、同級生であることが自慢だと言ってくれた。


 嬉しかった。

 いつの日にか満たされなくなったものを、ロン様が全て満たしてくれた。

 だから、私はロン様を愛した。女性としての全てを捧げた。


 今思えば、婚約時の両家挨拶の時、ナタリーにロン様を紹介したのが間違いだったかもしれない。


 ナタリーが私に歩み寄り、そっと囁く。


「惨めでとっても可愛いわ、お姉様」

「ナタリー……どうして、ロン様じゃなきゃいけなかったの……」

「そんなの、お姉様を苦しめるために決まっているでしょう。不細工な顔で浮かれて笑ってるお姉様ったら……気持ち悪くて仕方なかったわ。

 ロン様も馬鹿な男ね。私がちょっと胸を押し当てたら、すぐに私に夢中になったわ。

 この世の中、全部顔なの」


 初めて、世界が憎いと思った。

 初めて、生まれてしまった自分を恨んだ。

 初めて、何もかもがめちゃくちゃになればいいのにと思った。


 高ぶった感情に呼応するように、私の全身から魔力が溢れる。


「嫌だわ。悔しいからって私を魔法で痛めつけるおつもり? 怖いわ、ロン様!」

「呆れた。君がそんなに野蛮な女だとは思わなかったよ。大丈夫だ、ナタリー。

 光属性は魔物には圧倒的に強いが、人間へダメージを与える技は少ない。ちょっと眩しいだけさ。僕が抱きしめていてあげる」


 ロン様の言う通りだ。

 私が知っている魔法では、人間を傷つけられない。


 人間を守るための光属性魔法が大好きだった。

 今は……その力さえも憎い。


 どうしたら。

 どうしたら、彼らに復讐ができる? 


 どうしたら、もう奪われない人生を送れる? 


 どうしたら、私は私の全てを否定できる? 


「っあああ…………!!」


 喉の奥から声を振り絞る。

 涙で滲んだ視線を二人に向ければ、二人は顔を青ざめさせていた。


 私を包んでいたはずの、眩い魔力のオーラが……真っ黒に変化していく。


「ま、まさか……嘘、ロン様!! これって、闇属性じゃ……」

「ありえない!! 闇属性は魔物固有の力だ! 人間が……それも、光属性の人間が闇属性に変わるなんて、聞いたことがない!!」

「じゃあ、この黒いオーラは……!!」


 うるさい。

 うるさい、うるさい、うるさい。


 真面目に生きてきたから、損をした。

 人に優しくしようとしたから、損をした。

 人のために生きようとしたから、損をした。

 愛を求めたから、損をした。



 全部……壊れればいいのに。

 私自身も知らない魔法が、勝手に言葉として口から出てくる。


「テネブラー・モルティス(滅亡の黒)」


 一瞬にして……世界が闇に包まれた。




 ◾︎◾︎



 フィリップス子爵家子女、ミアーナ・カロリーヌ。

 十六歳の私は、この春王立魔法高等学校の二年生になった。


 ……三回目の、学生生活である。


 今私の目の前では、一組のカップルが破談を迎えていた。


「ルドガー様! 婚約破棄だなんて……受け入れられません!」

「俺の心は変わらない。もう君を愛せない」

「どうしてですか!」

「俺は……ミアーナを愛してしまったんだ」


 女性は声を上げて泣き崩れる。

 そんな様子を、無表情で私は見つめていた。


 もちろん私は、ルドガーなどという男を愛していない。

 人の幸せを崩すことが、私にとっての生きがいだ。


 男は私に歩み寄る。


「ミアーナ。これで俺たちは正式に婚約を交わせるよ」

「……お断りしますわ」

「……え?」


 私はパチン、と指を鳴らして男にかけていた魔法を解いた。

 男は呆然と立ち尽くし、私はその場から去る。


 廊下を歩けば、すれ違う人達は私を避けるように歩き、これみよがしにヒソヒソと耳打ちをしていた。


「嫌だわ……またミアーナが人の男を奪っている」

「どうして男も、毎回ミアーナに騙されるのかしら?」

「そんなに可愛くないのにね。それに……闇属性の魔女だなんて、不気味だわ」

「一つ年下の妹さんはあんなに可愛くて素敵なのに……姉があれじゃあ、可哀想だわ」

「でも、妹さんって魔法が出来ないんでしょう? なんで魔法学校になんか入ったのかしら……」


 目覚めた時、私は前世の記憶を持ったまま赤子として生まれ直していた。

 生まれた瞬間、会ったこともない神様の声が頭の中に流れ込んできた。


『ミアーナ。君は心を堕とし、世界に重大なバグを作ってしまった。おかげさまで、世界は混沌の闇に飲まれて崩壊してしまったよ。

 神として、どうにかしなきゃいけない。

 君にはやり直しをさせる。君にかかった呪いを、愛の力で解くんだ。

 期限は十七歳の誕生日まで。そうじゃないと、また世界が闇に呑まれてしまう。

 私は容赦しないよ。世界のバグを直すためなら、何度だって君にやり直しをさせる』


 二度目のやり直しの人生では、私は十七歳まで愛を憎んで過ごした。

 その結果、十七歳になった途端意識が暗転し、また赤子に戻っていたのだ。


 三度目の人生では、愛を壊して過ごしている。


 あくまで人生をやり直しているが、一つだけ初めの人生と違うことがある。


 それは、私が最初から闇属性だということ。


 両親は私を恐れ、距離を置いて接した。

 母が予定通り亡くなり、継母と共にナタリーがやってきた。

 私へ向けられなかった愛情も含めて、やはり父はナタリーを溺愛した。


 そんなこと、どうでもよかった。


 私は中庭のベンチに座り、ふうっと空を見上げる。


「やっぱり、闇属性の魔法は疲れるわね……」


 私が男に使っているのは、闇属性の魔法の一つ……ハエリアム(魅了)。

 自分の意思に関係なく相手を魅了し、こちらの意のままに操ることが出来る。


 ただ、この魔法には大きな問題があった。


 二階の廊下を歩く一組のカップルが目に入る。二人の仲睦まじい姿を見て、私は首を横に振った。


「あのカップルはダメね……。愛が強すぎる」


 そう。私の闇魔法は、真に愛し合っている者には効かないのだ。

 結果的に、偽りの愛を作り上げているカップル。腹の探り合いをしているカップル。片方が邪心を抱いているカップルを破綻させている。


「まあ、愛が偽物だと証明出来ているのならそれでいいわ」


 私は視線を足元に戻す。

 真に愛し合っているカップルを見ると、胸が苦しくなり無意識に苛立ってしまう。


「どうせこの世界ももうすぐ終わり。次はもっと闇魔法の練度を幼いうちから上げておきましょう」


 次こそは、真に愛し合っているカップルも破綻させよう。

 もうすぐまた赤子からやり直すのかと思えば……憂鬱だ。

 手足が満足に動かないのは、不便極まりない。


 次に歩むやり直しの人生の計画を頭の中で立てていると、木陰で楽しげに話す女子生徒の声が聞こえてきた。


「ねぇ、私今度……エリオット様に告白しようと思うの!」

「きゃあ! 思い切りましたわね!」

「だって、エリオット様はまだ婚約者を決めてらっしゃらないでしょう? チャンスは今しかないもの!」


 エリオット・レゴリアム。

 この国の第一王子であり、学校の生徒会長を務めている。

 歳はひとつ上。容姿端麗、文武両道。非の打ち所のない、将来を約束された男だ。


「でも、エリオット様とどうやって会うつもりなの?」

「次の収穫祭は参加されるとの噂なの! エリオット様は下級生も分け隔てなく話してくださるから、きっとお話し出来るわ!」


 ふうん、っと私は彼女たちを横目に考える。

 エリオット様と会うのは困難だ。

 お忙しい方で、同学年の先輩たちですらなかなか教室にいるのを見ないらしい。


 彼の婚約者は、さぞかし幸せな人生を送るのだろう。愛の喜びに涙を流すのだろう。


「婚約者が出来てからエリオット様と接点を持つのは難しい……先に仕掛けておくのもありかもしれないわね」


 彼が誰にも求婚せず、私に盲目していると知ったら、学校中の恋する女は泣くだろう。

 ふっと、口角をあげる。


「愛も恋も、偽物だって証明してあげる」


 かくして、私はエリオット様との接点を図ることにした。



 ◾︎◾︎


 収穫祭の後夜祭で、私は人の輪から外れ一人佇んでいた。


 そんな私の元に、一人の女子生徒が立つ。


「ちょっとお姉様!! どうして収穫祭に参加されましたの!? 私まで悪く見られるから、今すぐ帰ってくださいます!?」


 妹のナタリーだ。

 彼女は男を取っ替え引っ替え遊んでいる。

 魔法が使えないのに魔法学校に来たのも、どうせチヤホヤされると勘違いしてだろう。


 実際、元々の人生では彼女はその不出来さを可愛がられていた。女からどれだけ疎まれようが、周りの男がナタリーが可愛いと世話を焼くのだから、気持ちのいい学校生活だっただろう。


 しかし、二回目三回目は違う。

 私の存在のせいで多少男が寄り付きづらくなっているのか、不満の多い学校生活のようだ。


「もしかして、狙っている殿方でもございまして!?」


 怒り気味のナタリーに、私は微笑む。


「ええ」

「だ、誰ですの!」

「そうねぇ……同じ学年のロン様を素敵だなと思っているわ」


 ナタリーはあからさまに上機嫌になり「そう。お姉様が好きな人はロン様なのね」と言って立ち去っていく。


 ……ロンなんて、二度と愛するものですか。


 余計な邪魔は入ったものの、ようやく目的のエリオット様が現れた。

 周囲の女子は黄色い歓声を飛ばし、色めき立つ。


 あまりの歓声の大きさに驚いた顔をしつつも、エリオット様は丁寧な対応をしていた。


「これじゃあ……近づけない」


 少し不安はあったが、私は距離のある位置から闇属性魔法をかけることにした。


「ハエリアム(魅了)」


 闇に紛れて、魔力で作られた細い鎖がエリオット様に向かって伸びる。


「よかった。届きそうだわ」


 安心したのも束の間。

 エリオット様に触れる直前……鎖がバラバラに砕け散ったのだ。


 嘘、と目を見開く。

 距離はあったとはいえ、私の闇属性魔法が弾かれるなんて有り得ない。


 砕けたということは、相手側から拒絶されたということだ。失敗ではない。


 エリオット様が私の方を見る。


 バレた。術者が私だと分かられてしまった。

 私は咄嗟にその場を走り去る。


 校舎裏で立ち止まった私は、荒れた息を整えながら壁に背をもたれた。


「なんで……」

「なんでって、俺が光属性だからに決まっているだろう」


 ビクッと肩をあげる。真横には、エリオット様が立っていた。


「君の魔力の残穢を追ってきた。逃げるのは無理だよ。そうでなくても、この学校で闇属性を使うのは君……ミアーナ・カロリーヌしかいない」


 思い出した。

 エリオット様は、光属性の魔法使い。私が持っていた光属性とは格が違う。

 王族が代々引き継いできた、原初の光属性なのだ。


「闇属性は確かに強大だ。けれど、元々は魔物の力。光属性に勝てるわけがないだろう」

「……どんな処罰でもお受けします」


 これは完全に私の失態だ。

 次の人生ではもっと上手いやり方を考えよう。


 エリオット様は首を傾げる。


「なぜ俺に闇属性の魔法を? 命を狙おうとしたのか?」

「……いいえ。魅了魔法を」

「魅了魔法?」

「……相手の心を自分に向け、意のままに操る魔法です」


 ふむ、とエリオット様は考え込む。

 王子の命を狙ったと思われなくとも、操ろうとしたならば国家反逆罪に問われてもおかしくない。


 少し早い、三回目の人生が終わるのだろう。


 諦め半分だった私に、エリオット様は尋ねる。


「それは……君が俺のことを好きだということか?」

「……いいえ」

「ではなぜ?」

「私は愛を信じておりません。愛を謳う者が憎くて仕方がありません。愛を壊すことが私の生きがいなのです」

「愛を憎んでいて、愛を捧げる魔法を使うのか。君は変な子だな」


 エリオット様は、よし。と手を叩く。


「君に折り入って頼みがある。俺の婚約者探しを手伝ってくれないか?」


 処罰を言い渡されると思っていた私は、想定外の内容に拍子抜けた。


「……はい?」

「父上からもそろそろ婚約者を探せとうるさくてな。しかし、俺の周りに集まるのは俺の肩書きや容姿に惚れた女ばかりだ。

 俺は、真実の愛を見つけたいんだ」

「では、私は何も手伝うことができません」

「君の魅了魔法は、何も男にしか効かないというわけではないだろう? 

 俺に求婚を申し出る女子に、片っ端から魅了魔法をかけてくれないか? 闇属性魔法を打ち破ってでも、俺を愛してくれる子がいたのならば、その子と結婚したい」


 断ろうとした私に、エリオット様はニヤリと笑う。


「断るなら、君が俺にしたことをいますぐに裁判所で申し立ててもいい」


 時が勝手に戻されるのは構わないが、処刑はごめんだ。これからのやり直しの人生、処刑された恐怖を抱えながら生きていくのだから。


 私はこくりと頷き、エリオット様の提案を受け入れた。



 ◾︎◾︎


 あの約束から三ヶ月。

 今日もまた、エリオット様の恋人候補が消えた。


「ああ、ミアーナ様。大好きですわ!」

「……少し離れてくださいまし」

「そんなこと言わないでください!」


 そして、私の周りには私を慕う女子が増えた。

 男と違うのは、恋愛や性的欲望ではなく、敬愛で慕っているという点。

 女の子に魅了魔法をかけたのは初めてで、私も初めて知る男女の違いだった。


 解こうにも解けない。

 エリオット様との契約で、彼の婚約者が見つかるまで一度厳選した人材は戻さない約束なのだ。


 日に日に増える取り巻きに、ついに私は我慢の限界が来た。


「ララ」

「はい!」

「あなた、同じクラスのトニーと仲良くしてみませんこと?」

「そうすれば、ミアーナ様が喜びますか?」

「ええ」


 私は次々に取り巻きの名前を呼び、それなりに相性が良さそうな男と仲良くするよう命じる。

 こうすれば、少しは自分の時間が出来そうだ。


 しかし……これが悪手も悪手だった。


 なにせ、今まで私は人の恋愛を壊してきた存在。

 それが一転して、私の周囲にいる女子が次々といい男といい雰囲気になっているのだから、その噂は学校中に広まった。


 ミアーナは恋のキューピッドらしい。

 なんて、ベタベタな肩書きがのしかかる。ついには、魅了魔法をかけていない者まで私に「いい男はいないか」と声をかけだした。


「……どんな男がタイプなの」

「包容力がある方!」

「……じゃあ、一つ下のミシェルと仲良くしなさい。彼は小柄な女性が好きだから、きっと貴女を気に入るわ」

「はい!! ありがとうございます!」


 なにせ私の人生三度目。

 学校の男がどんな爵位で、どんな性格で、どんな女性を好みなのか把握している。


 今まで破談の為に使っていた知識が、一転して人の恋事情の為に使うようになってしまった。


「やあ、ミアーナ。今日も大盛況だね」


 久々に学校に現れたエリオット様が、私を生徒会室に呼び出して笑顔で告げる。


「勘弁願いたいわ」

「楽しくないのかい? 今まで君、ひとりぼっちだっただろう」

「所詮、魅了魔法で作った人間関係ですわ」

「そうじゃない人も君の周りにいることは事実だ」

「……それで。気になる女性は現れましたか?」

「いいや。今月も君の魔法でダメになった子ばかりだね」


 そう、と私は興味なさげに答える。

 エリオット様は私の顔を見るなり、ニコリと微笑んだ。


「ミアーナ。君はいつもつまらなさそうにしているね」

「楽しいことなんて一つもありませんから」

「じゃあ、俺が君を楽しませられるか試してみてもいいかい?」


 どうぞお好きに、と頷く。

 エリオット様は立ち上がるなりなんなり、私の手を引いた。


「じゃあ、デートといこうか」

「きゃっ……」


 無理やり連れ出された街の外。

 甘いものの食べ歩きや、観光名所巡り。本屋に立ち寄ったり、買い物をしたり。

 とにかく、エリオット様は夜になるまで私を連れ回した。


「どうだい。楽しかったかい?」

「……普通、ですわ」

「つまらなくはなかったんだね」

「楽しくもありませんでした」


 学校の門の前に戻ってきた私たちは、そんな会話を交わす。

 エリオット様は少し考えて、右手を空へと掲げた。つい釣られて、私も空を見上げる。


 満点の星空。ああ、星を見るなんていつぶりだろう。


「光魔法──ノータ(標)」


 エリオット様の指先から一閃の輝きが放たれる。それはまるで花火のように夜空に打ち上がった。


 大好きだった……光属性の魔法。


「綺麗……」


 無意識に、口から言葉が零れる。


「どうだい?」

「……星は好きです。嘘偽りなく輝くので」

「ミアーナ」

「ああ。朝日も好きですわ。この世界が変わらないことを証明してくれるので」

「ミアーナ」


 何度も名前だけを呼ばれるので、私はエリオット様に視線を戻す。


「君、今笑っているよ。気づいているかい?」


 言われて気づく。私の頬は、自然と緩んでいた。


「昼間、君があまりにも拒絶するから言えなかったんだが……女子生徒の恋相談に乗っている時、君は笑っているよ。楽しそうだ。

 噂だけで人が君への見方を変えたんじゃない。君の人への接し方が柔らかくなったんだ」

「……適当な嘘はおやめください」

「嘘じゃない。そんなに相談されるのが嫌なら、断ればいいだろう? 適当にやればいいだろう? でも君は、至って真剣に考えて相手を選んでいる。

 君はもしかして……元々凄く優しくて、真面目な子なんじゃないのかい?」


 息が詰まった。

 思い出したくもない……こうなる前の私の人生。

 そして、やり直しの人生で私が人に何をしてしまったか。


「誰かのために何かをするのが好きなんじゃないのかい?」

「……やめてください」

「君は愛を憎んでいるんじゃない。……怯えているんだろう?」


 エリオット様の手が私に伸びる。


「やめて!!!」


 私は叫んで、全身から闇属性の魔力を放出した。

 しかし、エリオット様の光属性に打ち砕かれ、手首を掴まれる。


「ミアーナ。愛に怯え、泣いている君をどうやって俺は救ったらいい」


 私はポロポロと涙を流しながら、エリオット様を睨み上げる。


「いりません。契約以上に私に構わないでください」

「一方的な契約は契約とは呼ばない。ただの主従関係だ。君が俺に何かをしていてくれている分、俺も君に何かをしたい」

「……じゃあ、この手をお離しください。それが私の望みです」


 エリオット様は素直に私の手を離し、私はその場から逃げるように立ち去った。



 ◾︎◾︎



 あの日以来、エリオット様から掴まれた感覚がいつまで経っても消えない。


「ミアーナ様! 聞いてます?」

「……何かしら」

「ミアーナ様の噂ですよ!」


 取り巻きの一人、ララから声をかけられ私は伏せていた顔をあげた。


「噂? 恋のキューピッドの次は何」

「エリオット様がミアーナ様のことを好きなんじゃないかって噂です!! この前、デートに行かれてましたよね!! 

 私、大好きなミアーナ様の恋なら応援したいのに……嫌ですわ、嫌ですわ!! エリオット様に取られたくありません!」


 ああ、誰かに見られていたのか。面倒だな。

 私はララに微笑み、首を振る。


「いいえ。勘違いよ。皆にもそうだと知らせて」

「……本当ですか? 私たちの傍を離れたりしません?」

「しないわ。ずっと一緒にいるわ」


 嘘だけど。

 ララは喜びに満ちた顔になり、私に思いっきり抱きつく。


「大好きですわ! ミアーナ様!!」


 ……なぜか、チクリと心臓が痛む。

 彼女達の心は、私が操っている。本心じゃない。


 なのに……私は誤魔化しきれない嬉しさを感じた。私を誰かが好いてくれている。孤独が満たされていく。

 そして、罪悪感が強く酷くのしかかった。


「ええ! 泣いているんですか、ミアーナ様!! 私なにかしましたか!」

「なんでもないの……。ありがとう、ララ。最近涙脆いせいなの」

「ミアーナ様にはいつも笑ってて欲しいです!」

「私、笑っている?」

「ええ! とっても優しく!!」


 エリオット様が言っていたことは嘘じゃなかった。彼が言わなければ、私はララにこんなこと聞かなかった。


「そういえば、来週はミアーナ様の誕生日ですね! いっぱいお祝いさせてください!」


 あっ、と気づく。

 もうすぐ……この世界が終わる時間だ。


 エリオット様との契約が叶わないまま世界が終わる。多分、次の人生以降二度と彼と関わることはないだろう。


 私はララと別れ、エリオット様の元に向かった。


「エリオット様。真実の愛は見つかりましたか?」

「いいや」

「……見つける気、ありますか?」


 生徒会室で書類仕事をしていたエリオット様は、顔を上げる。


「自分を愛してくれる人が欲しい。王族らしい考えですけれど、男らしいとは思いません。男なら、自分が守って愛したいと願う女性に自分から求婚するべきです」

「君の言う通りだ。俺は見つける気がない」

「なぜ」

「君と同じく、愛を信じていないからだ」


 思いもよらない言葉に、私はその場で固まった。


「俺と君の違いは、俺は愛に怯えているわけでも憎んでいるわけでも恨んでいるわけでもない」

「……ではなぜ?」

「君が常日頃証明しているじゃないか。俺を慕う女性は、全て俺のカタチしか見ていない。それが愛だというのなら……つまらないものだよ。そんなつまらないものを、俺は信じたくないね」


 私は、原因の分からない怒りがふいに沸き立ち、エリオット様の机の前に両手を突く。


「かっこつけてますが、それ……ただ自分に自信がないだけですよね!」

「……え?」

「自分から肩書きや容姿を取ったら、何も残らない。そう自信が無いから、愛という理由を付けて誤魔化しているだけでしょう!! 

 本当に肩書きや容姿に恵まれなかった人を馬鹿にした考えですわ!」

「ミアーナ?」


 今まで積もりに積もった鬱憤が、涙とともにこぼれ落ちる。


「私は、どれだけ頑張って肩書きを付けても愛してもらえませんでした! 

 私は、容姿に恵まれないからと愛してもらえませんでした!! 

 だからって、自分の心を否定したら……取り返しのつかない人生を歩むことになるんですよ!! 

 せっかくの光属性、闇に堕ちても知りませんよ!!」


 なんども、なんども、なんども。

 愛を否定し、恨み、憎み、逃げて。そうして自分の心を閉ざして疲弊させなければならない人生を私は送っている。

 それが、闇属性に堕ちた者の呪いであり、神への懺悔だ。


「私は、愛を見つける気のない方のお手伝いはこれ以上ごめんですわ。私を処刑するなりなんなり、ご自由に。今日限りで、契約を終了とさせていただきます」


 元々、契約のことを言いに来たんだ。

 余計な話をしてしまった。

 涙を拭い、部屋を出る。



 それっきり、私はエリオット様を避ける日々を過ごした。


「ミアーナ様! 明日、絶対屋上に来てくださいね!! 誕生日パーティです!」

「……ありがとう。ララ」


 契約解消を申し出ても、私はララ達の魅了魔法を解けなかった。

 彼女たちが混乱して世界が終わるより、今のまま終わらせた方が幸せだという心半分。

 もう半分は……私のワガママだ。


 私は無意識に自分の手首を触る。


「最近ずっと触られてますね。痛いんですか?」

「……そうね。痛いわ」


 エリオット様にああ言ったものの、自分のことを完全に棚に上げた発言だった。

 そして、エリオット様のことを考えれば考えるほど胸が痛む。


「……ねぇ、ララ」

「はい!」

「私、あなたたちと過ごして楽しいわ。あなたたちは、私の何が好きで一緒にいるの? 私は顔も良くないし、愛嬌もないわ」

「一つも関係ありません!」


 ララは弾ける笑顔を見せる。


「ミアーナ様の優しいお心が好きなんです。ミアーナ様といると、温かいんです。今まで気づかなかった自分に気づかせてもらえるんです!」


 エリオット様の顔が思い浮かぶ。

 彼が契約を申し出なければ、私はララ達と出会うことは無かった。

 楽しいと思える人生を歩めなかった。

 この世界が終わるのが嫌だと思わなかった。


 私を助けたいと、まっすぐに伝えてくれる気持ちが嬉しかった。

 エリオット様のぬくもりが……痛いほどに温かい。


「ああ……ララ……」


 私はララに抱きついて涙を流した。


「私、いまさら気づいてしまったの」

「何をですか?」

「温かいと思った人の手を自分で振りほどく痛みと悲しみに。そうしてしか生きられない自分の愚かさに。欲しいと願ったって永遠に手に入らない幸せに」

「ミアーナ様のことを好きな人ならば、そんな程度で離れたりしませんよ」


 ララの言葉はきっと、私の魔法の影響で、私が望む言葉をくれているだけ。



 ◾︎◾︎


 誕生日の夜。


 パーティが開かれている屋上に、妹のナタリーがロンを連れてやってきた。


「おほほ!! 今日はお姉様の喜ばしい誕生の日。そんな素敵な夜に、私からご報告がありましてよ!」


 ここ数ヶ月、激動の毎日過ぎて妹の存在をすっかり忘れていた。


「……どうしたの、ナタリー」

「私……ロン様と婚約致しましてよ!」


 場に沈黙が流れる。

 皆、「だから?」という表情をしていた。

 空気がおかしいと感じたナタリーは、焦って言葉を続ける。


「お、お姉様の好きな人でしたわよね! 私のものなんです! 悔しいでしょう!」


 私より先に笑い声をあげたのは、ララ達だった。


「あはは! この子、何を言っているの」

「な、なんですの!!」

「ミアーナ様の好きな方は、エリオット様ですわよ」

「は、はあ!? 何を!」


 これには、私も驚いてララを見る。

 ララは自信満々に私に微笑んだ。


「毎日、毎日、毎日……ずーーっとミアーナ様のおそばにいましたわ。分かるにきまっているじゃないですか!」


 私は何も言い返すことなく、素直に笑ってしまった。

 これに顔を真っ赤にしたのは、ナタリーだ。


「ふ、ふーん! いいですことよ! だってエリオット様は不細工なお姉様に見向きするわけないですから! 

 ずっとそうやって、自分にとって都合のいい取り巻きだけに囲まれて寂しい独り身の人生を送ればいいですわ!! 私が幸せなことに変わりはありませんもの!」


「誰が、誰に見向きをするわけがないって?」



 ロンの声では無い男性の声が屋上に響く。

 階段から上がってきたのは、エリオット様だった。


「あ……え、エリオット様……」


 ナタリーは顔を真っ青にしてロンにしがみつく。

 そんな二人の様子は、私の眼中からすぐに外れた。


「エリオット様。どうしてここに。契約は解消だといったはずです」

「君がこの子らの魅了魔法を解いていないなら、契約は継続だ」


 何も言い返せず、私は俯く。

 そんな私の元に来たエリオット様は、私をそっと抱きしめた。


「今だけは素直になって欲しい。俺からのただの願いだ」

「……どうぞ、お好きに」

「君は今、楽しいかい?」

「はい」

「そうか。君は今、幸せかい?」

「……はい」


 闇属性に堕ちた私が、幸せを感じていいわけがない。

 私の都合のいいように操った人間関係で喜びに浸るなんて……ナタリーの言う通り寂しい人生だ。


 私は声を震わせ、言葉を紡ぐ。


「エリオット様の……せいですよ……。貴方が私に触れるから……。貴方が私に温もりを与えるから……。私は人の温かさに気づいてしまったんです」

「ああ。俺のせいだな」

「人には勝手に与えておいて……自分は必要ないなんていうから……私は私の罪を認められなくなったんですよ……」

「ああ、それも俺のせいだ」


 エリオット様は私の頭を撫で、片膝を突き手を握りしめた。


「じゃあ、君の人生をめちゃくちゃにしてしまった俺に……責任をとらせてくれないか」

「……いりませんわ」

「君は俺のために何かをしてくれた。俺も君のために何かをしたい。……それは、俺から君に送る愛なんじゃないか?」


 私はボタボタと零れる涙のせいで、なにも言えない。


「君を……君だけをただ一人、幸せにしたい。守りたい。闇属性関係なく、俺という人間の心を見てくれるのは、君だけだろう?」

「こんなときばかりっ……自信過剰ですわ……!」

「自分に自信を持てと、そう教えてくれたのは君だ。君のせいだ、ミアーナ」


 どうして……この世界は終わってしまうのだろう。

 どうして、温かなこの世界が消えてしまうのだろう。


 私のせいだ。私が……


「私……エリオット様のことが好きです」


 私が、自分の心を否定したせいだ。

 だから、せめて素直になろう。偽りばかりを作り上げてしまった私は、せめて最後くらい自分の本心を綴ろう。それを戒めとして、今後の人生を歩もう。


「先に言うな。ミアーナ。

 俺は……君を愛してしまった。君の容姿も魔法も肩書きも関係ない。君の奥底に眠る、美しい心が好きだ。俺はこれを愛だと、生涯信じる。ミアーナ。君は、俺に怯えるか?」

「……いいえ。貴方に怯えるのであれば、あんなに怒鳴りつけたりしませんわ」

「じゃあ、いまここで……愛に怯えた少女は消えた。俺が証明しよう」


 ララ達は歓声をあげ、ナタリーは顔を真っ赤にしてロンと屋上を出ていった。


 日付の終わりを告げる鐘が鳴る。


 ああ、この世界に……終焉が来る。


 そっと目を閉じた私は、いつまで経っても変化がないことに違和感を覚えて目を開ける。


「……え?」


 真っ先に目に入ったのは、ララを始めとする取り巻きの変化だった。

 体の中から黒い鎖が出てきて、勝手に弾けて消える。

 エリオット様を見たが、彼が何かをしている様子は無い。



「闇魔法が……勝手に消えている?」


 私はふと、自分の魔力を発散してみた。


「え!!」


 体から溢れるのは、紛れもなく光属性の魔力だった。眩い黄金の光が、夜空まで照らす。


『お疲れ様。ミアーナ。世界のバグは直ったよ。もう二度と、闇属性になんか堕ちないでね』


 何十年ぶりに聞く、神様の声だ。


「ほら。君は闇の魔女なんかじゃない。心美しい女性だ。証明完了だ」



 エリオット様は私を抱き上げ、頬にキスを落とした。


「……はい、エリオット様!」


 私は笑い、愛のあるこの世界を心から喜んだ。



 …………

 ……

 ……


 それから、私とエリオット様は正式に婚約を交わした。

 ナタリーは案の定エリオット様に言い寄ったが、彼がなびくことは無かった。

 それどころか、エリオット様に言い寄ったことがロンにバレ、ナタリーの婚約は破綻した。

 それをきっかけに、ナタリーは魔法学校をやめてしまったのだ。

 今頃、両親の腕の中で泣き喚いてるのだろう。


 そして……


「ミアーナ様ああ!」


 朝一からララが私に抱きつく。


「ちょっと離れて、ララ」

「嫌ですわ! 朝からミアーナ様の香りを吸い込まなきゃ、一日が始まった気がしませんわ!」


 ララや取り巻きの魅了魔法は消えた。

 なのに、彼女たちは今でも私のそばにいる。


「どうしてまだ私のそばにいるの? もう魅了は解けたでしょう」

「言っている意味が分かりませんわ。大好きだからに決まっているでしょう?」


 あまりにも長いこと魅了魔法をかけすぎた後遺症か。それとも、本当に私のことを好きになってくれたのか。


 エリオット様は「嘘もつき続ければ真になる」と気楽に笑っていましたが……こちらとしては嬉しさ半分、申し訳なさ半分。


「ミアーナ様! そんな悲しい顔しないでくださいまし!」

「だって……貴方の心を作り替えてしまったみたいで……」

「いいえ! そんなことありません!! だって私は、ミアーナ様の心が好きなんです。そう叫んでいる私の心に嘘偽りがあるはずありませんわ! 

 そんな些細な申し訳なさで、私を見捨てると言うんですか! ずっと一緒にいると約束してくれたじゃないですか!!」

「……そうね。大好きよ、ララ」

「私もです!!」



 この世界は嘘偽りで埋め尽くされている。

 人々は絶えず競争に興じていて、他者の失墜を願う者ばかりだ。

 あまりにも残酷で汚い世界だ。


 それでも『愛』は存在する。


 私を愛すると心から叫んでくれる者がいる。


 それだけで私は生きていける。


 だから共に生きて行こうと思う。


 私を心から愛してくれる者を信じられる幸せを噛み締めながら――。




 fin

☆このたび、急遽連載版を始めました。

https://ncode.syosetu.com/n1361hw/

連載版へのリンクは、この後書きの下にもありますので、少しスクロールして確認してみてください!(バナーよりも下ですよ!)


☆短編版が9月29日、日間総合ランキング1位を頂きました。

☆短編版が9月29日、日間異世界恋愛ランキング1位を頂きました。


どうか、連載版のほうも応援よろしくお願いします!内容は改稿を加え、エピソード盛りだくさん追加でやっていこうと思います!なので、ぜひ一度目を通してみてください!


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― 新着の感想 ―
[一言] 上から目線で何バグ押し付けてんだクソ神
[良い点] ストーリーを作るのが苦手な私からしたら、ちゃんとストーリーがあるのがすごいと思いました。 [気になる点] もし、わたしが主人公の立場なら素直に白状しないかもと思いました。 したとしてもも…
[良い点] 楽しく読ませていただきました。ありがとうございます
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