陛下の考え
ログインありがとうございます。少し短いのでもう一回投稿できたら投稿しようと思います。
竜馬と紗理奈ではユーリのいなくなった寂しさからか家に帰ってきてから一言も話していない。
あの後は無事に帰ってこれたけれど、何を話題にしていいのかわからずこんな状態であった。ちょうどその頃王宮の陛下の自室では竜馬と紗理奈の話がされていた。
「竜馬ですか?彼に爵位を渡すのはなぜですか?もっと才能のある平民とかを探した方がいいのでは?」
「あの子も十分な才能を持っているよ」
あの子は転生者、これは確定事項。転生者は代々新しい貴族にしてきた。あの大貴族レンニートゥ家も転生者が初代当主だ。確かあいつの妻は聖女と呼ばれたものだったと聞いたな。竜馬もそうなって欲しい、がわしの娘を嫁がせたいのだ。だが、竜馬くんは紗理奈ちゃんと結婚しそうなんだよなあ。だから爵位を渡せば貴族が群がって誰かしら婚約者にすると踏んだのだけれど、女性に興味を示さない。そして本人曰く女と茶を飲んでいるくらいなら魔物の返り血を浴びていた方がマシだと言う。
魔物の返り血はすごく臭いしベトベトして気持ちが悪い。それでも魔物の返り血を選ぶくらい女性と関わりたくないのだそうだ。
それで、紗理奈ちゃんをそばに置く理由は?と聞いたら、
小さい頃から俺の手で育てたから戦闘もできるし、ある程度は俺の意図を読み取ってくれる。それに紗理奈は他の人間と違って魔力量が多いからと言っていたな。さてどうしたものか。戦闘と魔力は努力だけで身につくものではない。それに今からワシの娘に戦闘技術を教えたところで逃げるだけだろう。あの子は一回竜馬くんのその魔力を浴びてしまっているから怖がる可能性がある。
「どうしても竜馬くんの婚約者にワシの娘をしたのいのだがどうしたらいいと思う?」
「婚約者志願すれば良いのでは?王宮からの婚約なら断れないのでは?」
「竜馬くんのことだからどんな手を使っても婚約を解除したがると思うぞ。それに婚約者としての振る舞いすらしてくれぬかも知れぬ。竜馬くんの家に行って茶をしようと言ったら最後だしな」
「どうして最後なんです?」
「彼ならワシの娘から逃げるために森の中やダンジョンに引き篭もりそうでな。流石にそこまでワシの娘が行けるわけもなかろう?それに竜馬くんがいるとしたら森の最深部やダンジョンの最新部、魔王領などなど普通の人間では手が出せないようなところに行くだろうからどうにもならなくなる」
「でも、パーティーなどには出てくるでしょう?」
「この前のパーティー彼がいたかね?」
いなかったね。招待状は出したはずだ。その証拠に両親は来ている。だが、竜馬くんはいなかった。大方どこかで魔物と遊んでいたのであろう。
この前のパーティーの時はユーリと森の中で遊んでいた。ユーリはレイスなので魔物であっている。竜馬はパーティーがあるのを知っておきながら逃げていた困ったさん。
「では、召喚すればいいのでは?」
「召喚しても娘に会う前に「はしたないですが」と言って窓から出ていくぞ」
「ずいぶんやんちゃなのですね」
「ヤンチャというか逃げ回っていると言うか」
彼は自分でも知らないうちに何かを恐れている気がする。それは人を信用することとか、仲間を失うこととか。これが間違いでなければの話ではあるが大方間違いではないだろう。
「では、どうすることもできないのではないですか?彼は一生独身でいいでしょう?」
「いや、あれは紗理奈ちゃんとくっつく。確実にあの子なら竜馬が連れ回してもくたばらない」
「はぁ。陛下は随分竜馬くんのことを気にかけてらっしゃるですね」
「あれはすごい才能を持っているから王宮に欲しかっただけだ!」
「まぁまぁ、これについては気長に考えればいいじゃないですか」
「そんなことできるか!」
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