115, 森の中での出来事12
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91層は専属だった。本当に専属ではなく、専属に似せた魔物だと言っていたが……
「これは魔族の専属、勇者を目指すものはこいつらを秒で倒せるようになるのだ」
なんとなく倒しづらいのでユーリに任せた。だって、大悟たちの仲間に似せた魔物とは言われてはいるけれど……無理、倒せない。
こんな感じで俺は走り続けた。倒さなくて良さそうなものは影を縛ってやり過ごす。そんな俺を見てユーリは頭にハテナマークを浮かべていたが、そう簡単に話せることではないのでスルーしておく。流石に魔王とお友達なんて言えないからね。それに大魔王の存在も人間に知られない方がいいみたいだし。
「ユーリ、大丈夫そう?」
「へーき」
「竜馬の気持ちわからなくもない。流石にこれは倒しづらいよね」
そう紗理奈に言われたので全力で賛同しておいた。流石に倒しづらい。俺が攻撃役だったら攻撃しないでみんなで逃げ回っていただろう。絶対に剣を向けられない。
「早くボス部屋来い〜」
そう思っている時こそなかなかボス部屋が見つからないのは言うまでもなく。結果俺はもう諦めて結界を貼りながら前に進んでいる。そうすれば戦わないで前に進めるし、楽。魔力は結構削られるけど
「竜馬、あのクソボロいドアは何かな?」
「あ、あれ?」
「なんだろね。入ってみるのもいいかもしれないよ」
そう行ったので俺たちはその扉の内側に入ってみることにした。そして中に入った瞬間腰を抜かした
「人間の解体した部分?」
その中には研究室とでも言うように人間の一部が沢山置いてあった。多分本物の人間の骨とか、多分本物の髪の毛とか、流石に内臓とかはなかったけれど、それでも入った瞬間人間の骨の模型があったらびっくりする。
「竜馬、このさきは隠し通路が二つあるけどどうする?」
「紗理奈とユーリ、俺で別れていくのはどう?」
「竜馬は一人でいいの?」
「うん、大丈夫。何かあったら魔物を使って伝えるから」
「りょーかい」
そう言って左右に別れた。俺は左、紗理奈とユーリは右だ。正直言ってどっちの進んでも同じところに出る気がするんだよね。
そして数十分後俺はある広間に来ていた。ここに来るまでの魔物はさっきまでときらべものにならないくらい強かった。もしかしたらここは隠し通路なのかもしれない。隠し通路だった場合何かお宝があるかもと期待していたが何もなかった。
「ここどこだろ、道が二つに分かれていたところから一つになる。ねぇ、絶対さっきの別れ道で別れたところじゃん!」
俺がブツブツと文句を言いながら待っていると紗理奈とユーリが疲れ切った顔で帰ってきた。
「竜馬の言っていたことがわかったかもしれない」
「僕はわかった」
ああ、あの声と文字のことかな?
「いっぱいあった?」
「いっぱいどころじゃないよ!」
そう言って紗理奈は右側の道について深く語ってくれた。
要するに俺が今まで言われ続けたことをひたすら言われ、侵入者は出ていけと脅されたらしい。それがとにかくムカついてムカついてしょうがなかったんだとか。でも、竜馬が頑張って耐えてたんだから耐えろとユーリに言われてなんとか正気を保っていたらしい。あれは確かにきついよ言ってくれたユーリが天使に見えた。
「この先に進もうか」
この先に進んだ俺たちはとある扉の前で固まっていた。理由はドアに鍵がかかっていたから。ダイヤル式の鍵だった。四桁の数字を全て合わせなくてはならないのは大変だと、誰がやるのかと、目で訴え合っていたのだ。
「ここはレディーファーストで」
「レディーファーストの使い方が違うから。こう言うのってフツーは男子がやるものでしょ?」
「では公平にじゃんけんでどうでしょう?」
「竜馬がかつよ。私竜馬にジャンケンで一回も勝ったことないもん」
そりゃそうだ。だって俺は紗理奈が出そうとするものを筋肉の動くなどを見て予測してるもん。でも、これはあえて言わない。
「じゃんけんぽい!」
「いえ〜い、かった!」
「じゃんけんぽい!」
「……」
紗理奈が負けたんね。それでユーリが気まずくてしゃべれず。紗理奈は機嫌が悪いと。そうしたらいいですかね?
「紗理奈〜4444までやるから9999までやって」
俺はそう言ってダイヤルを動かし始める。
〈1時間後〉
「4444まで終わった〜」
「ご苦労様。紗理奈ちゃん寝てるんだよね。だから代わりに俺がやるよ」
「ありがとう。俺ももう限界」
俺はそう言って倒れ込む。鍵が解除されたのはこれから1時間後のことだった。そして俺たちはよくわからない場所に迷い込んでいることに気がつくことはなかった。
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