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6, 剣術

アルフのお父さん視点です。

 今はアルフの剣術の訓練中だ。アルフは飲み込みが早く、どんどん強くなっていく。俺は貴族として恥をかかない程度しか剣はやってこなかった。元々この家系は文官が多い家系だったから勉学の方に力を入れていた。魔法は属性が少ないとあまり使い物にならないからある程度しかやらない貴族も多いと思う。俺もそうだった。レティートゥアは魔法が得意だったからよく鍛錬していたそうだ。俺はしていないぞ。


 話を戻すが、アルフはもうそろそろ俺が教えることがなくなる。次はキルトに教わるといいと思うがなかなか時間が取れなくてな。あの子の剣は強者でも弱者の剣で来るから模擬戦の相手をするのは大変だ。強者なんだから強者の様に振る舞っても大体の貴族には勝てると思う。そんな事本人には言わないがね。そろそろアルフのアップが終わる頃か。では俺も模擬戦の準備を始めますか。


「お父様、終わりました」


「ああ、今行く」


 ピッタリだったな。よし、始める。


「アルフ、準備はいいな。よーい、スタート」


 掛け声がかかると共にアルフが迫ってくる。だが、剣を振ると思っても相手が剣を振るまで降ってこない。剣の周りに入ったら目に見えない速度で振るが、あの神技は俺にも防げない。だから俺の剣の周りに入る直前にバックステップを踏む。ごく稀に受けたりもするが、ダメージがデカすぎる。


 アルフは俺がいっぱいいっぱいということには気づいていないだろう。素振りを初めてみた時から俺が叶う相手ではないと思うほど強者の素振りだった。だが所詮は子供、体が軽いから剣に重さがあまりない。すばしっこいけど、物凄くすばしっこい。見失いそうだ。


 アルフは魔眼を持っているから俺の視力強化よりも高い効果がある。その分の魔力は食われるけど戦い易いはずだ。魔眼使用の許可は出している。俺も視力強化を使うから。身体能力強化は使用禁止だ。魔物相手ならOKで。でも俺は魔物ではないから身体強化は禁止で。魔物と戦わないから、身体強化なんて使った事ないはずだ。


 こんな事を考えながらも模擬戦をしていく。アルフとの戦闘は魔力放出がうまくできない。なぜだかわからないが押さえつけられている様な感覚だ。今もその感覚を感じながら模擬戦をしている。だいぶ強くなった為なかなか勝負が決まらない。


「あっ」


 アルフがバランスを崩した。その隙を狙って攻撃を仕掛ける。ギリギリだったが勝利することができた。アルフもだいぶ強くなったから狩りに連れて行っても大丈夫だろう。俺が負けるのも時間の問題となってきた。今はかろうじて勝てているが、もうそろそろ限界だ。


「お疲れ様でした」


「お疲れ、罠に引っかからない様にな。もう一歩やるか?」


「ガルアーク様、アルフ様そろそろお時間でございます」


 どうやらもう時間が来てしまったらしい。この続きはまた明日だ。


「では、お父様また4と5の鐘の間くらいで、お先に失礼します」


「ああ、シャワーを浴びたらな」


 今日の夕食はなんだろうな。そんな事を考えながら俺はシャワーを浴び、自分の書斎に向かったのだった。

次もよろしくお願いします。

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