97, これからもよろしくね
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家に帰った俺たちはお母様に見つかってしまった。
紗理奈にこう言われた。
「たまには歩いて帰るのもいいな」
「そうだな。今日は歩いて帰ろっか」
こう言われたら歩いて帰るだろ。俺も最近歩いてなかったし、走ってはいるけど。
俺は完全に油断していた。お母様の存在を忘れていたのだから、こんなことになったんだ。
「あら?アル、紗理奈ちゃん?なんでこんなところを歩いてるの?」
「隠蔽」
今更隠れても無駄かもしれない。でも、効果があったらいいな。
「隠れても無駄よ。だってさっきまでいたじゃない。なんでここにいるの?朝からメイド長が紗理奈ちゃんがいないって騒いでたんだけど?それにアル、あなたの筆頭側仕えはなんでアルのそばにいないわけ?」
「どこか行ってたのは認めます。ですが筆頭側仕えを連れ歩くのは無理です。1日で数百キロ走る時もあるのにジャイネがついてこれるとは思えません。それにどうせ戦えないでしょ。それに俺が戦闘の技術を教えることができない。なぜならジャイネはお父様の人材だから。返したら喜んでもらえるのではないですか?」
「まあ、言うようになったわね。確かにアルのではない。でもアルが自由に使っていいのよ」
俺はわざとらしい笑顔を向ける。きっと目は冷え切っているだろう。
「情報を漏らさない為に体に爆弾を仕組んでもいいと」
「誰がそんなことするのよ!」
お母様はそんなことする人間ではないと思ってるのかもしれない。でも違う。
「俺だよ、お母様。だって、信用ならないもんね。俺が契約を交わしてるわけでも魔力を仕組んでいるわけでもない。そんな奴を信じろと言う方が無理だ。ジャイネの場合平民、金で釣ればなんでも答えるだろ?」
「信用ならないってどうゆうこと?」
「俺らは貴族なんだよ。いくらでも敵はいる。お父様の人材だからお父様に情報がいく、それを聞いていたものの耳にも入る。これでわかっただろ?情報はどんなに隠してても隠しきれないんだ。だから秘密を漏らすなら消さなきゃならないよな。では、お先に失礼します」
そう言って「転移」する。着いたのは俺の隠し部屋。なんでだかわからない。
「ごめん紗理奈、許して」
「さっきの竜馬怖かった」
「ごめん、紗里奈の誕生日だって知られたら俺とどこかいけなくなるから。あれだけ気に入られてるんだ。祝ってもらえると思うよ。それを踏まえていいと思ったらお母様に伝えて。俺は言いたくないから」
「竜馬が言いたくないなら私も言わない」
「ありがとう。来年もいいお店見つけるから」
「うん」
「転移」って逃げるのには最強な魔法だよな。だってその場から退散できるから。
俺はまた「転移」で移動する。そしたら今度はちゃんと鍵のかかってない部屋にきた。よかった。また鍵かけてる部屋に「転移」しなくて。
「竜馬はあんなに荒れることあるんだね」
「荒れるって言うか俺の本性が現れるって言うか。口で丸め込むのが好きなだけかな。だって言ったことに対して反論してきたら俺も倍返しするしかないでしょ。その方が楽しいし……」
「さっきの笑顔の意味はそう言うことでしたか。悪魔みたいな笑顔が出来上がってた。その笑顔見て奥様は青ざめてましたよ」
「知ってるよ。そうなるようにした。平常心を保てないようにした」
「それを女性に向けたら嫌われるかもよ。一部は黄色い悲鳴を漏らすだろうけど」
なにそれこれで社交界をすれば逃げられる。だと!この笑顔はそんなに怖かったかなあ。婚約の申込みから逃れられることよりいいことはない。その為ならこの笑顔は何度だって作る。
「行きたいところある?」
「魔道具屋」
「じゃあ行こ。お母様はさっき出かけたみたいだし」
そう言って俺は「転移」する。
「ここって王宮の近くにあった魔道具店じゃないの?ここはすごい高いって」
「ここなら変装の魔道具とか魔力を隠す魔道具とかあるかなって思って」
「確かに」
俺の予想は正しかったみたいで、お店には変装用に魔道具も魔力を抑える魔道具も売っていた。でも、術式が弱くて大悟とか玲央とか麗羽とか岳には無理かな。俺でも壊れそう。
「竜馬、魔道具はやっぱり作った方がいいよ」
「そうだね」
ということで帰ってきました!
「じゃあ、今日は好きなことやって過ごしてね。紗理奈は何がしたい?」
「えっと、リベンジ、チェスは」
「いいね。作るか」
俺たちはチェスを一コマ一コマ削って作りました。そしてちょっとだけ遊びました。
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