49, ただいま戻りました。陛下!
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俺は犯人を連れて城の門番のところにいた。
「竜馬様、何故陸兎様をお連れなんです?」
「いろいろあってね。陛下に伝えてほしい」
「何とお伝えすれば?」
「例の人物についてはなしたい、と。頼んだ」
門番の騎士は物凄い勢いで走っていった。そんなに焦らなくても……と思いはしたが、俺も一応は貴族から生まれた子供だから。ということで片付けた。
「お待たせしました。陛下が玉座にてお待ちです。案内します」
「頼んだ」
俺はそう言って騎士についていく。玉座の間に行くのは一応初めてだ。だけど場所くらいは知っている。のに、と思ってしまう。
「竜馬様、紗理奈様が参りました」
そう言って騎士は帰って行った。そのあと、俺らは玉座の間に入って陛下と密会ではなく、正式に面会した。
「このような場をいただけたこと心より感謝いたします」
「表を上げよ」
「はっ」
「で、例の人物は?」
「こちらでございます」
そう言って俺はロープでぐるぐる巻きになった陸兎を出した。そしたら陛下が「なんでこうなってるんだ?」止めで訴えてきたので、俺ハンドサインで返す。「ロープを切るのがめんどくさかったので」そう答えた。
「陸兎を連れて来い」
陛下がそう言った瞬間側にいた騎士が動いた。俺はそのまま大人しく連れて行かれている陸兎をみていた。のだが……
「陸兎を連れてこいと指示したのは竜馬だ」
「ですが陛下!」
と騎士が口を挟んだ途端陛下の表情が変わった。これが陛下としての顔なのか。初めてみた。なんか頼り甲斐がある。
「おうせのままに、陛下」
俺はそう言って陛下の近くまで陸兎を連れて行った。風魔法で風を操り、体を持ち上げる。正直俺はこの人間の重さを運べるくらいの技量がないと思うんだよね。
(お、重い!)
陛下の前ということで、失敗ができないと言うのが痛い。俺ならできると言い聞かせながら前に進ませていく。普通に人間が歩いたくらいのスピードで運べてると思う。
「こちらでございます」
俺はそう言って跪いた。
「もう堅苦しくしなくて良い。早く例の場所に行くぞ」
「はっ」
俺はこの後陛下に連れられ陛下の部屋に来た。ここは普通は入れない場所じゃないかな?部屋について、席に座った後、質問された。
「なんであんなにぐるぐるまきになっていたのだ。笑いを堪えるのが大変だったんだぞ」
「陛下それは私も同じです。あのミノムシ巻きはなんでみても飽きません」
「こちらの身にもなるんだ。こちとら普通に笑えないのだぞ」
「俺らもおなじです」
話の分かってない紗理奈を置いてどんどん先に話を進めていく。陸とのことについての質問が殆どだった。変な質問されなくて安心した。
「で、竜馬は婚約者決めんのか?」
「なっ、それは関係ないでしょう?変な女にしか話しかけられなかったので話す前に退散しました。挙げ句の果てには俺の仕事の邪魔をするので話を聞かずの魔法のほうに集中してたこともありました」
「お前は結構ひどいのだな。女は嫌いか?」
「香水がキツイですし、うるさいですし、いても足手まといなので」
「其方は婚約者を戦場に連れていくつもりか?」
「戦闘ができるものなら気をつかって魔物のいない道を通らなくて良いではありませんか!それにそんなことを毎回できるほど気が長くないので」
「短期だな。わしの娘でもやろうと思ったのだが、失敗か」
面倒ごとを持ち込もうとしてたのか。今度からはこれにも気をつけてなくてはならないのか!めんどくさい!貴族とはなんて面倒くさいんだ!
「紗理奈どう思う?」
「竜馬様は、女性を避けすぎでは?」
「だって〜」
「言い訳は後で聞きます」
割り込まれた。それに言い訳じゃないし!
「2人は仲が良いのぅ」
仲が悪かったらパーティーメンバーとして一緒に居られないから!
「陸兎はどうなるんですか?」
「拷問じゃろうな」
拷問か。いやーあいつは手下だから自害できると思うよ。
俺たちは拷問に同席していた。陛下が行くと言うのでお供することにした。陸兎はこの国ではなく、どこかの組織に忠誠を誓っていたらしい。なかなか口を割らなかった。
「私は知らない。必要のない。命取りになる情報は全て記憶から消えている。いくら聞いても想い出せないから無駄だ」
「陛下、この拷問は無意味ですよ」
「なぜそう思う」
「陸兎の言っていることは嘘ではないし、実際に記憶は消されてるんだと思う。消されていると言うより霧がかかったの方が適切な表し方でしょうか?」
「それはどう言うことだ?」
「みてもらった方が早いですね」
俺はそう言ってこの前七海と開発した魔法を使って陛下に見せる。これは結構短期間で作れた。七海も俺と同じで様々な魔法言語が使えるから、余分に言語化しなくて済んだ。多分これが時間短縮の一番大きな理由だろう。
「なんだこれは何も見えないではないか!」
「だから言ったのです。他の人の記憶も見ます?」
「じゃあ、竜馬くんので頼む」
「……」
なんで俺?他にいっぱいいるじゃん。なんでよりによって俺なの?覗かれたらまずい記憶がいっぱいな気がするんですが?
「嫌なのか?」
「嫌です」
そうきっぱり答えると陛下は「即答するほどなのか。では紗理奈くんのはそうだ?」と言ったので、紗理奈に聞いたらいいけど一回だけだから!と許してくれた。やっさしーねー
俺は紗理奈の記憶を陛下に見せた。
「普通の人間はこうなのか」
「あの人がおかしいのがよーくわかったでしょう?」
「そうだな」
そう言った陛下は拷問を一回やめさせ、罰は幽閉か、奴隷ということになった。どっちもどっちだな。俺だったら幽閉選ぶ。だってこき使われるのって腹たつじゃん。
「で、2人はもう帰るのか?」
「もう帰るのか?と聞かれますけど今は一体何時だと思っているんですか?昼食取り損ねたんですが」
「ああ、昼食か。竜馬たちのことだから食べたのかと思っていた」
「食べてないので窓から飛び立ちますね」
俺はそう言って地下から一階に上がり、窓を見つけてそこから出た。
「竜馬様、最近ヤンチャになりましたね」
ヤンチャになったのかなぁ、よく分かんないや。ヤンチャになったのは本来の性格が出たんだよきっと……本当かな〜
「帰るよ」
俺は転移で自分の部屋に戻った。
「竜馬様、女性を避けている理由を話したかったようなので、お話ししてもよろしのですよ?」
「えーと…「早く言ってください。言うなら」
「みんな俺の身分しか見てないクソだから?」
そう言ったら紗理奈に「その対象になったものはかわいそうですわ」と言った。どこでそんな口調を……それより俺のこと怒らないんだね。そう思っていたら
「今、俺のこと怒らないんだ。とか思ったでしょ?怒って欲しいなら怒るけど?」
「いや、遠慮します」
「遠慮しなくていいのですよ。女性の場合そんな態度を取られたらとても傷つくものでして……」
これは1時間コースだ。早く逃れなければ!
結局逃れられませんでした。俺はたっぷり女心とか言うよく分からんものについて説明された。俺は女と暮らさないから大丈夫だもん!魔力のせいで誰もよってこないから。
「ねえ、紗理奈、陸兎さんいるじゃん。あの人の体って人間じゃなかったと思うんだけど気付いた?」
「勿論気がついたよ」
「で、自爆装置っていうの?あれはさ多分心臓にあったんだよね」
「そこまで分かるものなの?」
俺はわかった。だから聞いてる。
「あれって自爆できなくない?」
「確かに心臓に自爆装置があったとしたらどうやっても自殺できないね」
「あれって何か仕掛けがある気がする。あれ自体は爆発装置だけど心臓を止める以外の方法でスイッチを押せるとか?」
「それは結構高度なことしてる」
俺は元人間ではなく元獣人(奴隷)だから機械は疎い。だからどんな仕掛けかを見破ることはできない。力不足だな〜
「今は何も起こらないことを願うのみよ」
「そうだな。これからは違う事も調査しなくちゃだもんな。結構忙しい」
「そういや、講義はどうするつもり?」
「偽人形が受けてる」
「……」
黙ってしまった。いいか、そのうち回復する!
次話もよろしくお願いします。よかったら評価してくれると嬉しいです。




