135, もう限界……
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俺と紗理奈は情報を得るための役割を分担した。あ、もちろん挨拶は済ませた。お母様と別々だったけど。
俺は黒幕の方を、こっちは一筋縄では行かなそうだから俺が基本情報だけ集めようかな?と思っている。紗理奈は目的を、こっちはランさんの取り巻きっていうのかな?その人たちと接触出来れば得られる情報。でも、派遣の問題で話せるかどうか分からない。何で別れてる派遣か分からないのが厄介だが、一応ランさんの家系とは近いらしいからこういう集まりに呼ばれているらしい。
「何か良い人材いないかな?」
「あの人は?ずっとランさんの後ろにいた人」
「あ、良いかも」
そう言った紗理奈はその人の方に歩いて行った。いつ身につけたのか分からないけど礼儀作法が完璧だ。飲み物も持っているから会話を拒否られることはないだろう。こういう時だけ発揮する会話力が羨ましい。俺はこういう場になっても会話力が向上することはない。
あーあ、一人ぼっちになっちゃったね。つまんねー。何しよっかな?まだ良い情報を話してそうなところないんだよね。今からうろちょろしてるとあとで怪しまれちゃうしね。計画を乱したのはあの時に不審な行動してた奴が犯人だ!なんて言われたらたまんないな。俺だって万能じゃぁないからこんなのは対処できないよ?
あ、うまく行ったのかな?紗理奈は無事に話ができてるようだ。相手はなんか楽しそう。夢中になって話してる。紗理奈の表情みる限りでは何かいい情報をペラペラと話してくれてるみたいだな。
俺も聞きたい!ということで俺は聴力を強化して盗み聞きしようと思います。
「聴力強化」
そう小声で呟いてあっち側の会話に耳を傾ける。するとランさんについてペラペラ話してくれているようだった。まあ、これだけ話してくれたら俺もにやけるわな。でもここまで聞き出す会話力を持っている紗理奈も恐ろしい。
「あの……アルフさんですか?」
「そうです。アルフ・グラートです…初めましてですよね?」
「はい、初めましてです。お話ししませんか?」
「はい」
ここでは素直に答えているものの心の中は荒れまくり。
俺のこと腫れ物扱いしてる貴族がなんで俺に話しかけてくるんだ!いや、そうじゃなくて今は紗理奈が聞き出してる情報を盗み聞きしたいんだけど!なんなんこいつー!しかも香水くさい。くっついてくんなこれだから貴族の女は嫌いなんだ。自分が可愛いって思ってるクズばっかりだから。それに比べて平民は自信過剰しないから話すの楽。まあ、これは表に出さないけどね。あくまで表は楽しんでるふり、今回は話をスルー出来なさそうだからあっちの会話は聞けなさそうだね。もう諦めるか。仕方ないもんね。
「アルフさんはこれからも社交界でますか?わたくしはお母様がいるので出ると思います」
「俺は気が向いたらかな?もう出ないかもしれないし……」
人の名前を勝手に下の名前で呼びやがって……俺に色目使えば惚れるとでも思ったか!意味わっかんない…もう近づいてくるなと言いたい。それと甘ったるい香水落としてこい!俺はもう限界だ!
「アルフさんは良い匂いしますね。なんの香水使ってるんですか?」
そんなもん使ってたまるか!俺は魔物の血っていう香水つかてるよ?嘘、いやでもあってるかもしれない。しょっちゅう魔物の血を浴びてるんだから間違いではないと思う。
「ま、使ってない」
やばい、やばい。本当に魔物の血って答えるところだった。
「ま?なんですか?」
なんでこいつこういうところだけはしっかり聞いてるんだよ?
「魔物の返り血」
「香水じゃないですね?よく狩でもするんですか?」
「狩なら毎日のようにやってた。今は社交シーズンに入ったから控えてる」
「社交のために返り血浴びないんですね。すごいです」
俺がそんなに弱そうに見えたか!そんなひ弱でもないし!なんなんだ。俺を舐めてるのか!はああ。もうやだよ。紗理奈助けて……あいにくと紗理奈は俺に背を向けてる。
こんな会話をひたすら続けるのか。楽しくないね。そして俺は紗理奈が来るまでこれに耐えたのだった。今日の収穫は俺はなし。もうやだな。明日も明後日も我慢するんだよ。
俺頑張るから。みんな俺の事応援して?
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