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俺もなにも言わなかった。
周りの空気が明らかに重くなってゆくのがわかった。
とてもじゃないがもういちゃいちゃ出来そうな雰囲気でなくなってしまったので、二人別々に自分のアパートへと帰った。
一日目、二日目、三日目、四日目。
何も起こらない。
五日目、六日目、七日目、八日目。
何も起こらない。
九日目、十日目、十一日目、十二日目。
何も起こらない。
それが起こったのは十三日目のことだった。
その日は真里沙と会うこともなく、授業が終わったあとは一人部屋で過ごした。
ゲームをやったり、ユーチューブを見たりして。
――そろそろきりあげるか。
そう思った俺は、風呂に入った。
そして風呂から出た時に、それが起こった。
さして広くないリビングに、男がいたのだ。




