[ヒトミ]の特訓(中編)
天秤が大きく傾き[ヒトミ]の頭上に・・・
[ヒトミ]のツッコミも虚しく、天秤が迫る。
「火属性・・・なら、お手の物です」
[ヒトミ]は反対側の皿の上に同じ大きさの異能力を発動させる。
しかし・・・天秤は停止しない。
ただし、速度は落ちた。
「まだ、誤差があるんだよ。 きっちりゼロにしろ!
普通の天秤と違って、プラスマイナス
どっちが出てもお前の方に傾くんだよ。
言い忘れてたけど・・・」
「肝心なことはきちんと説明してください!
もうダメ~!!」 頭を抱えしゃがみこむ[ヒトミ]。
「悪い悪い。 じゃ、今の無しな。
チュートリアル?とかいうやつにしとこう」
[ヒトミ]と同等の力にすぐさま置き換えて
天秤を停止させた。
「次本番。 今度は止めないからな」と[ヒカル]。
「ほかに言い忘れていることはありません?」
再度、念を押す[ヒトミ]であったが、
心の中では全く冷静ではなかった。
『・・・いとも簡単に、異能力を計測されてる。
しかも、瞬時に処理された。
いったい、どれだけの力量差なの?』
「伊達に四姉妹より長生きしてないって。
そうそう誤差は、一万分の一からスタートな」
あっけらかんと、言う[ヒカル]。
「初っ端から難易度高いですね・・・」
顔をひきつらせて言う[ヒトミ]。
「[ヒトミ]の今の【絶対温感】の誤差その辺だろ?
そんなとこから始めても、特訓の意味ないしな」
笑みを浮かべる[ヒカル]
『完全に能力を把握されてる・・・。
まるで、丸裸にされている感じだわ・・・。
打つ手立ては・・・』
「考えてる時間はないぞ~。ほらも一回。
あと、丸裸に引ん剝くって・・・
あたしはそこまで酷くないぞ。たぶん?」
「人の心の中読まないでください。
って?【読心術】ですか? それ・・・」
「おっ、知ってるか? 心理戦も鍛えてやってるからな。
打つ手立て、いろいろあるぞ」
そういいつつ、天秤に異能力を置く[ヒカル]。
「ほれ、今度は止めないぞ、きちんと対処しな」
再度、[ヒトミ]に天秤が迫るのであった。
[ヒカル]は大雑把な性格です。




