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仕方がない・・・
私たちが住んでいるのは、島ではあるが、捜索範囲はかなり大きい。
片っ端からすべてあたっていてはどのくらい時間がかかるか・・・。
「仕方がない・・・ズルしちゃおう」
[ヒトミ]はそう言いながら、右の手を上にかざす。
紅いバスケットボール大の大きさの珠が現れる。
珠の中から出てきたものは、
小さな紅いトカゲのような精霊であった。
トカゲは大きな欠伸をした。
欠伸と一緒に少し小さなブレス(炎)が漏れた。
実はこのトカゲ、火精霊である。
「なんだ? [ヒトミ]か? 久しぶりだなぁ」
などと、のんびりした挨拶。
だが、[ヒトミ]はそれどころではないので
オーバーリアクションを混ぜながら、
「[さら]ちゃん!大至急、捜索を手伝って!!」
一方、サラマンダーの[さら]は[ヒトミ]が大慌てしていることに
『おかしなことを言うなぁ?』としか思っていなかった。
[]内は名前になります。
文中に精霊とか出てますが、作者は全く分かっておりません。
設定は適当なのでご容赦願います。