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[チナツ]の特訓(後編)試験その4
そして目の前に現れたのは・・・
すべての部屋の試験を終えた[チナツ]。
そして目の前に現れたのは、ひどい傷を負った[らん]だった。
茫然とする[チナツ]。
だが、まったく動こうとしなかった。
すべての部屋を終えたが、まだ目の前の特大砂時計の砂は
まだ落ち続けている。
『落ち着け、[チナツ]。まだ、試験は終わってない。
砂時計が落ち続けているということは、何かある。
そして、物語の通りなら、声は出してはいけない』
目の前の[らん]に駆け寄り、無事かどうか確かめたい。
だが、動くことはできない。
『自分に足りないものが、試験の内容。
心が弱いから、こういうものが出てくるんだ。
[らん]を信じて、もう少しだから
我慢するんだ、[チナツ]。
まだ、判断材料が足りない・・・』
冷静に周りの状況を判断していく。
本当に[らん]なのか? 怪我の状況は?
他に敵はいないのか? など・・・。
そして、背後に気配を感じた。
「ボクより精霊を取ったんだね。
だから、そうなってもらったよ」
振り返ると[ダイチ]がいた。
最期に息の根をさした吸血鬼の姿をした[ダイチ]。
そして、[ダイチ]は[チナツ]に襲い掛かるのであった。
最後の最後に出てきた吸血鬼化した[ダイチ]だった。




