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[チナツ]の特訓(後編)試験その2
最終試験の部屋に[ダイチ]がいた。
最後の扉を開けると[ダイチ]がいた。
一緒に帰ろうと現れた扉へ誘導するが、
最後の試験はまだ終わっていない。
そして、扉は消え始めていた。
[ダイチ]は[チナツ]を見つめ続けていた。
一方の[チナツ]は問題用紙を見ていた。
問題用紙には、問題の文字以外、何も書かれていなかった。
解答用紙を見る。解答の文字こちらも何も書かれていない。
『何も書かれていない・・・』[チナツ]は確認し続けていた。
[ダイチ]の声だけが、[チナツ]の耳に届いていた。
「それ、何も書かれていないでしょ?
解答ようがないんだよ。
だから、扉が消えないうちに帰ろう」
[ダイチ]の声を無視し続ける[チナツ]。
ただ、いすに座り、机に置かれた問題用紙を見続ける。
「そう、じゃぁボクだけ行くね。さようなら・・・」
そう言って[ダイチ]は目の前から消え去った。
悲しみをこらえる。古傷をえぐられたような痛みを感じた。
まだ問題用紙を見続けている[チナツ]の耳に大きな悲鳴が聞こえた。
そう、また[らん]の悲鳴がしたのであった。
[らん]の悲鳴が!!




