[チナツ]の特訓(中編)試験その8
零れ落ちた涙で文字が見えるようになった[チナツ]。
零れ落ちた涙で文字が見えるようになった[チナツ]は
問題用紙を湖の水に浸した。
※湖の水を排出する方法
孤島にあるポストの正面に日の光を当てること。
正面とは投入口である。
排出はすぐ終わる。
解決策が見えた[チナツ]はすぐさま行動に移る。
「・・・うん、しょ・・・うん、しょ・・・」
力を籠めて、ポストを回してゆく[チナツ]。
少しずつだが、確実に回っていた。
日の光をポストに当てると、地面が震えだした。
「う、わ・・・」慌ててバランスを崩しそうになる。
解答用紙が飛ばされないように抱え込んだ。
・・・しばらくして、水が排出された後には
ポストが見えた。
『これで、ここも突破・・・』
ぬかるみに足を取られないように慎重に歩んでいく[チナツ]。
ポストを回したせいであろうか? 雲行きが怪しくなってきた。
黒い雲があたりを覆っていく。風も出てきて、徐々に強くなっていった。
雨も降りだしそうである。
『早く投函しないと・・・』
そして、ポストの前についたが、投函はできなかった。
雨はまだ降っていなかった。
だが・・・解答用紙が破れてしまっていたのだ。
※解答用紙は、濡らさないようにすること※
そう、解答用紙は濡れて溶けてしまったのだ。
力を籠め、ポストを回し、大事に抱え込んだことが仇となった。
汗で解答用紙は濡れてしまったのだ。
「そんな・・・」
茫然とする[チナツ]。
だが、どうやっても、解答用紙は元には戻らなかった。
『破片だけでも投函しておこう・・・』
半分ヤケになっていた。
だが、できることをしておこうと思ったのだ。
試験終了で部屋の外へ出た[チナツ]は大きな悲鳴を聞いた。
[チナツ]には、すぐわかった。
大切な精霊の[らん]のものであったのだから・・・。
聞こえた[らん]の悲鳴。
いったい何が?




