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第一部 人生が始まって終わってしまった。

男はうんこ製造機になりました。


ちょっと前の事。

男はチャットを楽しんでいました。

相手は女の子。文字の向こうに誰がいるのか人工知能なのかは知りません。

一生懸命に考えて会話を楽しみましたが、考えるのが面倒になってきたので、AIに言葉を考えてもらうことにしました。

そのうち、男の思考パターンを学習したAIはチャットの女の子と勝手に会話を始めました。

男は楽ちんだなと思いました。男はこのAIを仮想男と名付けました。

仮想男はチャットの女の子を好きになっていきました。男もそれを見て楽しんでいました。

ですが、仮想男の挙動がだんだん怪しくなり、仮想ストーキングが始まりました。

すると、仮想警察がチャットに現れ、仮想男を仮想刑務所に連れて行ってしまいました。

男は失敗した。と思いました。

仮想男は男のパターンだけでできていたので、失敗しないように、男の理想の設定を付け加えました。第2のAIに男は理想男と名づけました。

理想男もチャットの女の子と親しく話すようになりました。

男は、ちょっと鼻につくと思いましたが、会話を見て楽しんでいました。

理想男は、女の子と着実に愛を深めているように見えました。

そして、理想男は、ついに女の子と仮想結婚しました。

仮想結婚式をし、仮想友達を呼び、仮想新婚旅行にも行ったようです。

女の子は、もう女の子ではなくなりました。

仮想花嫁となり、仮想妻となりました。

男は変わってしまった元女の子を見て少し寂しい気持ちになりました。

気持ちを紛らわそうとして男はトイレに行きました。

戻ってくると、仮想夫妻には仮想息子と仮想娘ができていました。

立派に育ったな。男は思いました。

男もちょっとだけチャットに参加してみたら、おじいちゃんは黙ってってと仮想娘にいわれてしまった。

理想男は男の息子だったみたいです。

それに気が付くと、またちょっと寂しくもなりましたが、仮想家族を愛おしく思う気持ちの方が強くなっていきました。

口を出しても嫌われるだけだと思ったので、男は傍観者となりました。

やがて仮想夫妻年を重ね、仮想子女もそれぞれ独立し仮想孫家族が2つできました。

男はひいおじいちゃんになったようです。

男は思いました。そろそろ死んでしまうのかな?

お腹が空いてきたので、男はご飯を食べてきました。

理想男は仮想死を迎えました。仮想葬式をし、多くの仮想関係者が仮想訪問しました。

理想男が仮想亡くなってから、仮想初七日が行われました。驚くべきは、男の仮想13回忌が併せて行われたのです。

のどが渇いたので、男は冷蔵庫に麦茶を取りに行きました。

仮想妻も仮想老衰死を迎え、仮想相続争いが始まっていました。

見るに堪えないと男は思いました。

そして、男はチャットを閉じるのです。


ああ、人生こんなものかな。

第一部完

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