運動音痴どうにかしたい!!
みなさん「運動神経が悪い」と言っている人って見たことありませんか?「運動神経が悪い」その程度で済めばどうってことありません。私のように壊滅的に運動ができない『運動音痴』でない限り…
「はぁ〜」今日もため息をつきながら下校する。「今日もボールで人を瀕死にさせてしまった…」これで何度目だろう。私が運動音痴なばっかりに、今月に入ってもう5人も瀕死にしている。そろそろこの運動音痴もどうにかしたいものだ。落ち込みながら道を歩いていると、突然穴に落ちてしまった。どうやらマンホールの蓋が空いていたのに気が付かなかったらしい。そして私は頭を打って天に召された。
悲しくはなかった。なぜかって?運動音痴から脱却できるからさ!!そう思っていた。あの時までは…
穴に落ちてからどれくらいの時間が経っただろう。私はようやく目を覚ました。なぜか草原のど真ん中で。「これが天国ってやつかぁ。」なんて呑気なことを思っていたら、私の背中に何かがぶつかった。振り返ってみるとそこにはボールが一つ転がっていた。「ボールには嫌な思い出しかないんだよぉ〜」なんて言いながらボールを拾い上げると、ボールの転がってきた方向から少年が1人走ってきた。こちらに向かって走ってきてあるということは、おそらくこのボールの持ち主だろう。そう思って少年が来るのを待っていた。案の定そのボールは少年のものだった。「ボールを少年に返して終わり!!もうボールとはおさらばよ!!」なんて思っていると、少年から思いもよらない言葉が出てきた。「お姉さんも一緒に遊ばない?僕1人じゃつまらないんだ」時が止まったのかと思った。全く頭が働かなかったのだ。私が?ボールで?何で?そう考えているうちに少年に連れて行かれてしまった。「じゃあキャッチボールしよ!!お姉さんからね!!」そう言われてしまったため、仕方なくボールを投げた。するとそのボールは少年の顔にストライク!!死んでも運動音痴からは脱却できなかったらしい。この事実にガッカリしていて少年のことを忘れていたが、気がつき少年の方を見ると、少年は鼻血を垂らしているのにも関わらず、笑顔でこう言った。「こんな痛み初めて…もっとちょうだい…」「やばいやっと出会ってしまったかもしれない…」と思っているといわゆる『執事』の格好をした人物が少年の元へ走ってきた。「坊ちゃん!!また快楽を求めて無茶をされたのですね…あれほど無茶をするなと言いましたのに…」どう見ても執事は呆れていた。少年はどう言い返すのかと思いきや、とんでもないいたことを放った。
「僕に快楽をくれるのはこのお姉さんしかいない!!僕、お姉さんと結婚する!!」
ん?ん、ん⁇待て待て結婚?私と?あなたが?
全く理解できずにいると、少年が近寄ってきた。
「僕は今までずっと痛みという快楽を僕に与えてくれる人を探していたんだ。さっきの顔に当たったボール…とても良かった…これから毎日僕に快楽を与えたよ。」
「何を言っているんだ?こいつは」と思っていると次は執事が近寄ってきてとんでもないことを言い出した。
「坊ちゃん!!それは名案ですね!!この方が坊ちゃんと結婚してくださればこのドンチ国の民は救われます!!お嬢さん!!どうか坊ちゃんと結婚してはくださりませんか」
もう結婚の話はどうでも良くなっていた。
それよりも気になることがあるからだ。
「ドンチ国って何ですか?」私はそう執事に尋ねた。すると執事は不思議そうに答えた。
「何ってこの国の名前ですよ。」と言いいきなり目からビームに出した。執事がいきなりビームを出したことに驚いていると、そのビームは世界地図になっていた。
私は驚愕した。私が知る世界地図とは全く違ったのだ。ここであるものを思い出した。生前に読んでいた「異世界転移」の物語を。
「もしかしてこれって…異世界転移〜!!」
突然の求婚に、異世界転移。
「第二の私の人生…どうなっちゃうの〜」
初めて書いたものなので拙い部分もたくさんあったとは思いますが、読んでいただきありがとうございます!!お楽しみいただけましたか?これから連載もしていこうと思っているので、よければ続きも読んでいただけると嬉しいです!!