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物語調の詩/短編

ループ

作者: 日浦海里

繰り返してる

何度も

何度でも


いけないと分かっていても

過ちを繰り返して


ごめんなさい


謝れば許されるものではないのに

それでもそんな言葉が零れる


ごめんなさい


何もできないわたし


ごめんなさい


またその手に縋ってしまうことに


そうしてまた

忘れようとした頃に

繰り返してしまうのだとしても


わたしには……





-----

歴史は繰り返すと言うけれど

繰り返したくて繰り返してるわけじゃない

そうしなくちゃいけないから

そうしなくちゃ生きていけないから

その道を選ぶしかないだけで

そうしなければならない状況を作り出すことこそ

人の業なのかもしれない

人の歴史を見つめ続けている不死の子と、時代を巡りながら彼女を護るために転生を繰り返している護衛の子という設定です。


不死の力を巡って争いを繰り返す人。

彼女には自身を守る力はなく、狙われる度に護衛の子の力を借りて生き延びる。

でも、その争いの度に護衛の子は命を落とす。

自分のために何度も短い生を巡る護衛の子に、次こそは頼らないようにしなければと思うのに、囚われた時に自らに降りかかる事態を思い出すと、救いを求めざるを得なくて。


そんな背景を持った作品です。


繰り返される争いは、人類の誕生以来繰り返される戦争を揶揄しています。

不死とは、その時代時代で人が求め争う何かの象徴を。

護衛の子は、自身の役割を理解して、それが死に向かうことであっても、自分の守りたいものを守るために戦わざるをえない人々を象徴しています。


----

普段は読む方の感性に任せたくて

作品解説は活動報告に載せるようにして

作品には解説を載せていません。

ただ、この作品はそれではいけない気がして

今回、活動報告に記載した解説を転記することにしました


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― 新着の感想 ―
[一言] 活動報告に書かれていた設定がとても刺さる!
[一言]  果たしてループなのかリピートなのか、それがエンドレスから抜ける答えの気がします……∞
[一言]  繰り返されるごめんなさいに、どうしようもない気持ちが表れるようで切なくなりました。  それでも、その度に縋る手があるのなら。 『わたし』は何もできないのではなくて。  何かはできている…
感想一覧
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