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ころがり軸受の形式と特徴


「種類を説明していくけど、後で実物を見ながら復習するようにな」

「はい!」

「まずは深みぞ玉軸受。ころがり軸受の中で最も代表的な軸受で、色んな用途に使えて高速回転、低振動、低騒音の用途に適する。ラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重に対応してるのも特徴だな」

「両方向……?」

「ああ、押し込んだり引っ張ったりするのがアキシャル荷重だったな?」

「はい」

「ものによっては引っ張る方向のみだったり、押し込む方向のみに対応するものもあるわけだな」

「なるほど」


 深みぞ玉軸受は最も代表的な転がり軸受。

 全部の荷重に対応してるなんて所謂万能型ってやつだね。

 ものによっては金属やゴムで蓋がしてあるものもあるらしい。


「次がアンギュラ玉軸受。これは縦にして横から見た時に中の玉と内輪外輪が接触してる部分が斜めになってるものだ。角度によって15度のC、30度のA、40度のBがある。角度が大きい程スラスト荷重の深能力が大きく、角度が小さい程高速回転に強くなる」

「なるほど」

「こいつはちょっと変わった使い方も出来てな、一つだとラジアル荷重と1方向のスラスト荷重を負荷出来るんだが、二つ組み合わせることでラジアル荷重と両方向のスラスト荷重を負荷出来るようになるってわけだ」

「おおー!」


 二つ合わせることで機能が強化されるなんて、コンビネーションみたいでかっこいい!


「二つ合わせて横から見た時の角度がダイヤモンド型になるのが背面合わせ、DB。バツの字になるのが正面合わせのDF。同じ方向で合わせるのが並列組み合わせのDTだ」


 アンギュラ玉軸受は二つ合わせるとコンビネーション炸裂で機能が向上する。

 負荷に関して言えば深みぞ玉軸受よりも強い。


「次が自動調心玉軸受だ。こいつは外輪の軌道面が球面になっててな、それによって軸の心が多少ずれてたりたわんだりしても、自動的に調整してくれる優れもんだ」


 自動調心玉軸受はその名の通り自動で調心してくれる。

 変幻自在、臨機応変に対応出来るスマートなやつだね!

 でも一つ質問……。


「軌道面って言うのは……」

「おお、悪い悪い、各部の名称は言ってなかったな。後でこのぼろいやつを分解しながら説明しようと思ってたんだわ」

「あ、なんだかすみません」

「気にしなくっていいよ。軌道面ってのはこの球が当たる面のことだよ。外輪と内輪の両方にあるから、それぞれ外輪軌道面と内輪軌道面って呼ぶわけだね」

「なるほど、ありがとうございます!」


 気を取り直して次!


「次が円筒ころ軸受。円筒状のころが入ってて、玉よりも接触する部分が大きいからラジアル負荷能力が大きくて衝撃荷重、重荷重に適してる。高速回転にも適してるね」


 円筒ころ軸受は力持ち!


「次は円すいころ軸受。円すい台形のころが入ってて、アンギュラ玉軸受に似た特徴を備えてるけどころだからその分重荷重や衝撃荷重に強いってわけだ。これも基本的には2個組み合わせて使うよ」


 ダブルパワーモリモリマッチョマン!


「もう少し種類があるけどああとは帰ってからにしよう。簡略図なんかもあるから、これも帰ってから現物と照らし合わせながら確認していこうな」

「はい!」

「それじゃあ次はいよいよ損傷と対策を説明してあげようか」

「お願いします!」


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