訳が分からないおむすびころりん
匿名希望です。
昔々、働き者のおじいさんとおばあさんがおりました。
おじいさんは山へ仕事へ出かけ、腰を102°くらいに曲げながら頑張って働きました。
昼になると、おばあさんが作ってくれたお弁当を取り出しました。
近頃キャンプにはまっているおじいさんは、ハンモックに腰掛け、お弁当の包みを開けました。包みの中にはおむすびが入っておりました。
おじいさんがおむすびを食べようとした時、おむすびがコロコロと転がってしまいました。
3秒ルールを厳守すべく、おじいさんがおむすびを追いかけます。するとおむすびは穴の中へ落ちてしまいました。
慌てて穴の中をのぞき込み、落下音から穴の深さを探るおじいさん。高二で習ったy=1/2gT二乗が役立つ時がきたのです。
しかし、穴の中からは「おむすびころりんあざーっす!」と謎の歌が聞こえてきました。
不思議に思い更に穴を覗き込むと、おじいさんは足を滑らせ穴に落ちてしまいました。
そして色々あって金銀小判を手に入れて帰りました。
隣に住む意地悪爺さんは、その話を聞いて自分もあやかろうと思い、おばあさんにお弁当を作らせました。
そして山へ出掛けて仕事をするふりをしながら、ひたすらWi-Fiでスマホ動画を観ておりました。
お昼になり、意地悪爺さんがお弁当の包みを開けました。
包みの中は、おかゆでした。
「……そういえば、今朝腹の具合が悪いって言ったっけ。覚えてたんだな、婆さん」
意地悪爺さんは、おばあさんの優しさに心を打たれました。
「帰ろう」
意地悪爺さんはスマホを投げました。そして家に帰りおばあさんに感謝を伝え、心を入れ替えて真面目に働くようになりましたとさ。
匿名希望でした。